君ならどうする!?
「Mリーガーズ・チョイス」
至高の5問
文・渡邉浩史郎【金曜担当ライター】2021年11月12日
Mリーグから麻雀を見て、実際に始めようとなった方が大勢いらっしゃる。結構な数の初心者・中級者の方が見てくれているのではないだろうか。
実際にやり始めれば、より上手く・より強くなりたいと思うのが人の心の常である。
その時に難しいのが戦術把握だろう。
麻雀は戦術面において、初心者から中級者に上がるときに一度大きなブレークスルーを挟まなければならない。役牌は一鳴き・門前聴牌は即リーチといったそれまで固定されて教わっていた事柄について、数理や論理、状況を見た判断が求められるようになるからだ。
そこで今日は11/12、二戦目のMリーガーの打牌から、初・中級者への教訓となるような打牌を取り上げていこう。ぜひ自分で考えながら、判断を下してみてほしい。
一問目「親番副露判断」
【東1局】
親番白鳥の配牌がこちら。が対子でドラが一枚の好配牌。
早速南家小林からが出る。
このを……
1.鳴く
2.鳴かない
白鳥の選択は……
2.鳴かない
鳴けば当然役が確定し、仕掛けも効いてかなりアガりやすそうに見える。
しかし鳴けば大体の場合において・ドラ一の2900点に打点が限定されてしまう。
そもそもこの手は両面が三つに両面変化しやすいカンチャンターツが一つと、門前リーチ進行でも十分勝負できる手牌だ。今後のツモによってはをネックとしないタンピン系にまとまることもあるだろう。
東1局起家一巡目の一枚目ということもあり、鳴かないことによる打点面でのリターンを重く見てのスルーとなった。
結果は……
この6000オール!! 打点を見たスルーが最高の形で成就した!
二問目「鳴いた聴牌は降りるな!?」
【東1局1本場】
をポンして1000点の仕掛けを入れた寿人。
そこに飛んできたのは丸山の勝負手リーチ。役牌から真っ直ぐ切り出しており、打点・形が伴っていそうなリーチだ。
寿人が一発で持ってきたのは両無筋・宣言牌の跨ぎの。
ここは……
1.押し!
2.降り!
1.押し!
もう一度自身の手牌、そしてリーチした丸山の河を見てみよう。
自分の手牌は1000点とはいえ、の三面張聴牌。さらに自身の手牌ので通っているのはのみ。降りたところで降りきれる保証はどこにもないし、この手牌なら自身が先にアガることも多そうだ。
は確かに二筋(、)に掛かっており、宣言牌の近くと他の牌より放銃しそうな牌ではあるが、丸山のリーチにはまだ通っていない筋が数多くある。一発だからといって降りていては降りすぎだろう。
自身がアガり切ることで結果的に失点をなくすことができる、その好例といえる一打だ。
そして結果は……
丸山のリーチを潰す、値千金ののみ!
初心者の中にはそれでも1000点で押すのは嫌だ! という方もいるだろう。
そういった方はそもそもを鳴かないという選択肢を頭に入れておくといい。安全牌として持ちつつ、門前で打点を含んだ手組が作れる。Mリーガーで例えるならばチーム雷電の黒沢選手のような、そんな重厚な打ち手を参考にするといいだろう。
三問目「トップ目のピンフのみ。リーチする? しない?」
【東2局】