【神域リーグ第1節観戦記】第一試合 歌衣メイカvs多井隆晴vs天開司vs千羽黒乃【文・縦鳥千波】

第一試合 歌衣メイカvs多井隆晴vs天開司vs千羽黒乃

【文・縦鳥千波】

通称神域リーグが2022年5月8日に第一試合が行われた。

神の名を冠する4つのチームの選手たちにはSからCまでのランクが決められていて、選手の誰もが、麻雀が強いわけではない。むしろ、ランクが下の選手ほどたくさん出場する必要があり、Cランクの選手の成長が重要である。

麻雀を打っているときは一人かもしれないが、その打牌にはチームで練習や勉強をしてきた影響があって、麻雀経験の少ない選手の成長ほど、「チーム」の実力がでるのではないだろうか。

第一回では、上手にできなかった選手もたくさんいるだろう。でも神域リーグはそこが見どころである。選手たちの成長を楽しみたい。

【第一試合】

チームアトラスからは高打点をとにかく狙う漢気麻雀、歌衣メイカ選手。
チームアキレスからは最速最強のプロ、多井隆晴選手。
チームゼウスからは神域リーグの主催者である、天開司選手。
チームヘラクレスからは、麻雀歴1000年、千羽黒乃選手。
SからCまでバラバラのランクの選手が先発となった。

記念すべき第一試合・1局目はチームアキレスのたかポンこと多井隆晴【中】ポンから最速テンパイをいれる。

そこへ追いついた天開司

タンヤオのつかないカン【8ソウ】でリーチ。試合後に「待ちがいいほうでリーチしたが、タンヤオに後で気づきミスだった」と本人は反省していた。
しかし3や7待ちよりも8待ちのほうがアガりやすく、和了率を取るならいい選択だがバーチャル債務者らしい選択はハイリターンをとる【9ソウ】切りリーチだっただろう。

結果は俊足の神アキレスのチームらしく、最速最強多井がリーチに通りそうな【4マン】を打った歌衣メイカから神域リーグ最初のアガリを決めた。

東2局

【4ソウ】を切ればカン【5マン】のテンパイにとれる千羽黒乃

しかし【6マン】を自摸切り、三色と一盃口変化をみてテンパイ外し。
そして、みごと高め三色のテンパイをしてリーチ!
結果は安めを引いたが裏がのって5200の自摸。打点をみたおみごとな手順だ。

東3局

配牌、【發】【中】が対子だった歌衣は【中】をポンして、一向聴にとらない打【8ピン】
ドラを使う打点や大三元をみた漢気のある一打だ。

下家の天開からリーチが入ったところで、歌衣もテンパイ。無筋のドラを恐れず勝負! 見事リーチから3900を打ち取った。Cランクの選手ではあるが、バランスのいい手組や、押引きがSランクな1局だった。

東4局

多井隆晴は対面の天開からリーチが入っているところに、上家から【8ソウ】がでる。
これをチーして【7ソウ】を勝負。これが5200の放銃となった。
放銃とはなったものの、トップが大きいルールで親番、【7ソウ】【5ソウ】が早いため、無筋の中では通しやすい牌だ。これはテンパイをとって放銃すべきだろう。
アキレスの控室配信(https://www.youtube.com/watch?v=MtcbTWrb6cY)では咲乃もこが、「これくらい押していいんだ」と反応していた。多井は、チームメイトに向けて「こう打ちましょう」というお手本のような麻雀をしていたように思う。
この日は出番がなかった咲乃だが次は、普段守備的な彼女のトップ取り麻雀に期待だ。

南3局

この局最初にテンパイをしたのは天開。出アガリ5200、自模って8000のテンパイを【4マン】【7マン】ダマテン。冷静に【2ピン】【5ピン】に変えてダマ続行。早い好形はリーチしたくなるところだが、リーチしなくても打点があるうえに、あがればトップ目でオーラスを迎えることができる。状況を理解した素晴らしい判断だ。
対面の多井も三色ドラ1の一向聴。下家の千羽は純チャンや一通をみた進行だ。

そこへ千羽はフリテンの【1ソウ】【4ソウ】テンパイ。ダマを選択。
おそらく、トップ目の南3でなければリーチしていただろう。

さらに終盤、多井の先制リーチ。
カン【3マン】【5マン】の待ちを選べたが、待ち選択は単純な見た目枚数と、赤ドラを考慮したカン【5マン】でのリーチ。まさにお手本だ。

3人テンパイのなか、結果は千羽が自摸2600オールのアガリ!
リーチせずとも大きなアガリだ。

南3局2本場

トップが少し抜けた状況で、歌衣に、早い好形ドラドラのテンパイが入る。
もちろんリーチ!

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