耳を澄ませば聞こえてくる
──多井隆晴、最後は
伝家の“あれ”──
文・小林正和【金曜担当ライター】2025年11月28日
第2試合
東家:醍醐大(セガサミーフェニックス)
南家:東城りお(BEAST X)
西家:仲林圭(U-NEXT Pirates)
北家:多井隆晴(渋谷ABEMAS)
この試合の総局数は、たったの10局。しかも流局ゼロでアガリ10回・放銃6回だった。数字だけ見ると少し荒れ気味な雰囲気すらある。
しかし、実際の平均打点は3,730点。これまでのMリーグ平均打点6,600点前後と比べると、実は驚くほど静かでコンパクトな一戦だった。
どうして、そんな展開になったのか。
その理由を追いかけながら、見ていくことにしよう。
ここ10戦トップがない渋谷ABEMAS。
嫌な流れを断ち切るべく、卓には絶対エースの多井隆晴が座っていた。
東1局
いきなり第一ツモで一盃口が完成。
7巡目には先制リーチ一番乗りである。
待ちはペン
と心もとないが、河の見た目は悪くない。実際には山に2枚しっかり残っていた。
まさに「感触のある」ていうやつだろう。
そして、一発目のツモ牌は…
! …ではなく
。惜しくもそこまでは噛み合わない。
逆に噛み合ったのは
親の醍醐だった。
その
をチーテンで追いつく。
ただし
ではアガれないので、実質![]()
待ちだ。
フリテンになる恐れはあったものの
次巡、多井が持ってきたこの
を

タンヤオ・赤の2,900点で仕留める。
そして、AIカウンターは4枚と表示していたが、
が3枚なので、実質これがラス牌だったわけだ。
それに対して、悲しい表情を浮かべる多井。
さらに東1局1本場も
切り順に細心の注意を払いながら、国士無双を狙うも
の処理が間に合わず…
1,000点と最少失点ながらも、仲林へ放銃。
倒されたその手牌を、どこか寂しそうに見つめるのであった。
そんな風に静かに局が進む中、大物手の気配が漂ったのは
東2局
南家・東城の配牌だ。
ここから















