サイバーエージェント・藤田社長がMリーグへの想いを語った「麻雀プロという職業を夢のあるものに変えたい」
「藤田は勝負強い!」
ビジネスの世界でもそう呼び声の高いサイバーエージェント・藤田晋社長による「勝負強さ」を身につけるための実践記が麻雀ファンだけでなく、麻雀を知らないビジネスマンの間でも話題を集めている。キンマWebでは2018年8月に発売された著書
「仕事が麻雀で麻雀が仕事」
の中から、作者・藤田晋氏が特に伝えたい、麻雀を知らない人が、麻雀に興味を持ってもらえるような記事を抜粋して紹介していきます。今回は未収録分を公開します!
【Mリーグへの想い】
私がMリーグを立ち上げるきっかけとなったのは、「麻雀プロという職業を夢のあるものに変えたい」という想いです。それがMリーグが目指すビジョンの根本にあります。麻雀自体の健全な発展、オリンピック種目化などといった目標を掲げているのも、それに伴うからです。
夢のある職業というからには、選手が社会的にも認められ称賛されるようになって欲しいと思っています。また、Mリーガーは最低年棒400万円以上でスタートしますが、いずれはスター選手が億単位の契約を結んで話題になるような世界を目指したいです。
選手が多額の年棒が得られる世界を実現するには、多額の収入が必要です。その1で書いた通り、麻雀において大きな収入が期待できるのはスポンサー収入のみです。投資してくれるスポンサーを増やすには、当然、魅力的なプレーで多くのファンを獲得する必要がありますが、それだけでスポンサーが付くほど甘くはありません。スポンサー企業の好感度が上がるほどイメージがよく、リスクがないものでなければ広告商品にはならないのです。
先日、初代Mリーガーに選出された21人の選手を集め、イメージの向上とリスク回避がいかに重要かについて、私から説明しました。残念ながら麻雀は、イメージが悪く、リスクも大きく、スポンサー集めにはマイナスからスタートです。関係者全員が相当意識を変えないと、世間の印象は変わりません。それに関しては普段ならまずやらないほど念を押しました。
それほどマイナスからのスタートではあるものの、私もボランティアでやっている訳ではありません。麻雀は、今とは桁違いの市場規模に化けるポテンシャルがあると思っています。そもそも国民認知度が高く、ルールが知られていて、大企業の経営者や大物芸能人にも愛好家は多いです。映像で試合を見る「見る雀」が面白いのもAbemaTVで実証済みです。応援したくなるような個性的、魅力的な選手も沢山います。ゴルフや将棋くらいの市場規模を狙える可能性は十分にあるのではないでしょうか。
私の言っていることが本当に実現するのか、夢物語で終わるのか、皆さま、Mリーグ関係者のこれからの頑張りに期待してください。
※近代麻雀「仕事は麻雀で麻雀は仕事」(現在は連載終了)より抜粋