EX風林火山・滝沢和典
連荘を阻止する差し込み
「打ち渋りは高くつく」
【Mリーガー29人の名手】
Mリーグ2019 11/7
第2試合 南4局 ドラ 供託×1
18500
16100
40500
北家 小林剛(U-NEXTパイレーツ)
23900
オーラス、西家の滝沢は一人抜けたトップ目。実質、滝沢以外の3者が2着争いをしている状況である。
その中でラス親の園田が2フーロ、
さらに萩原の待ちリーチを受け、滝沢はベタオリ。理想は親ノーテンでの流局だがそれは望みづらい。
手詰まってしまった滝沢の手。ここで何を捨てたか?
「トップ目は連荘阻止への出費を惜しむべからず」
滝沢がトップを維持するのに最大の障壁は何か。それは園田の連荘に他ならない。となると、ここでリーチの萩原にアガってもらうのが最短ルート。場をみると・がそれぞれ4枚見え、三色を含む2ハン役の可能性がほぼ消えた。ならば、萩原にだけ当たりそうな牌で放銃すれば、満貫までであれば逃げ切れる。その中で最も可能性が高いのがだ。当たれば良し、外れたら外れたで流局濃厚だから改めて次局アガれば良いのである。
結果、が萩原にロン。開かれた手はリーチ・タンヤオ・赤。裏ドラが2枚乗って一瞬ひやっとしたが満貫止まりで済んだ。役の可能性の見落としさえなければ、このような戦略も取れるのである。打ち渋って親の連荘を許せば、それだけトップを失う可能性が高まるのだ。
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東川亮
赤入り麻雀、東天紅(三人麻雀)などを愛する、さいたま市在住の麻雀ファン。本業はフリーのライター。飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」にて、オーナーである麻雀解説者・梶本琢程氏との接点が生まれ、その縁をきっかけとしてキンマWebにてライター活動を開始した。
ひがし@Twitter