を打ってイーシャンテンをキープしたのだ。は通っていないとはいえ、下家の石橋は4巡目に切っていて、ポンのときに打。シャンポンや単騎は考えにくく、比較的押しやすい牌だ。
がまだあるとはいえ安易にあきらめることなく、魚谷はイーシャンテンをキープして終盤に機会が訪れるのを待ったのだった。
次巡の石橋、
を持ってきて、少し考えてツモ切り。メンツを崩したことを意外に思われた方もいらっしゃるだろうが、この石橋の手は、手を進めた場合に出る牌が手出ししてしまうと他家が楽になってしまう牌ばかりなのだ。
孤立牌を切るとしたら、字牌かだ。しかし、先ほど述べたように、字牌はみんながマークしてくれている。1枚切れの、ション牌のやを切りたくはない。
また、も石橋に危険な牌の一つだ。みすみす数牌の安全牌を増やすこともないだろう。
そして見方を変えれば、ここからテンパイをみるのならション牌の字牌2枚を含めて余剰牌をすべて切りとばしていかないといけない。放銃の可能性も否定できない中、13巡目にこの形からテンパイを狙いにいくのは無謀ともいえるだろう。
また、複数回手出しをいれてしまうと、せっかくほどこしたの幻惑効果が薄れて、「ブラフだったのか」と看破されてしまう面もある。
ブラフを徹底するために、そして、自らの安全のために、石橋はのツモ切りを選択した。
さらに次の石橋の手番、
引いたのはだ。これもまた自らに通っていない牌だ。
は魚谷にしか現物ではないので、ツモ切るわけにはいかない。ブラフ終了の時が来た。
なにかを手から切らねばならない。しかし、どの数牌も共通安全牌ではない。孤立の字牌では、は1枚切れ、とはション牌。
よって石橋の出した結論は、
2枚あるだった。14巡目につき、安全度重視の選択だ。
このが通って、
「リーチ」
魚谷が復活した!カンを引き入れてのリーチだ!
まわるタイミングではきちんとまわりながら、手格好をキープした魚谷の粘りが実った!
冷静な表情の魚谷。
一方の石橋。
この局は、
リーチこそ実らなかったものの、魚谷が一人テンパイで親権を維持。
このように今季は中盤をスリムに構えたり、まわったりして無駄打ちを避け、終盤に勝負級の手を作り上げてぶつけてくることが多い魚谷。この試合でも鋭い踏み込みを幾度も見せる。
東2局1本場
石橋のリーチと仕掛けて押している内川の、両者に危険なをぶった切って親リーチ!
石橋の親リーチと、それに対してをプッシュしている白鳥がいるが、ドラ待ちのチートイツでリーチ!
この2つのリーチは不発だったものの、
東4局
親の内川の仕掛けをかいくぐって、遂にツモアガリ!メンタンピンツモドラで2000-4000!
さらに、
南1局
ダブ赤ドラの8000点を内川からアガって加点に成功。
南2局は、
白鳥が内川からメンタンピン3900のアガリ。
南3局は、
内川がリーチツモドラドラ、2000-4000のアガリ。
魚谷は微差トップ目でオーラスを迎える。
南4局
ソウズの染め手で動き出した石橋に対し、親の内川が負けじと仕掛け返す。
2副露をして、待ちはとドラののシャンポンだ。
次の魚谷の手番、
ここで、