もう迷いたくない…屈辱をバネに進化し続けた360日後の丸山奏子【Mリーグ2020観戦記10/23】担当記者:masasio

しかしチーをして現物のを切っておけば・・・

次にどんな危険牌を持ってきても、もう一度を切って安全にテンパイを取ることができる。

実はこの局は、多井がペンチャン落としからのドラの切りでかなり手が整っていそうだった。

おそらくそれを見て守備的に構えていたのだろう。

たった1500点のテンパイ料だが、アガれなさそうな手でテンパイを取り切ったのは大きい。

 (黒沢さんリーチ宣言牌横にしてない・・・私が直しても良かったのかな?)

と思ったかどうかは定かではないが、表情を見ても麻雀に入り込んでいるように見えた。

東1局1本場

前局テンパイを取り切った丸山にご褒美配牌。

2巡目に赤赤のリーチだ。

親の黒沢の第1打がなのも心強い。

このリーチに向かっていったのが親の黒沢。

まずは無筋のを勝負、をポンしてこれまた無筋のも勝負。

親のマンガンが見えているので押すに見合うということだ。

まさに強気のヴィーナス。

黒沢はこの後しっかりテンパイを入れて最後まで押し切った。

そして沢崎も終盤に粘りこんでテンパイを入れていた。

今切ったは無筋だが、アガリの可能性もあるし、テンパイ料も大きいので見合うという判断だ。

マムシの沢崎らしい粘りこみだ。

沢崎の粘りにすかさず反応したのが多井だ。

残りの山はたったの1枚。

一見何の意味もないチーに見えるが、このままだと多井は一人ノーテンが確実な状況。

鳴くことで沢崎にハイテイを回すのが狙いだ。

沢崎が危険牌を掴んでオリてくれれば一人ノーテンにならなくて済むし、沢崎がテンパイを維持して丸山に放銃しても一人ノーテンよりはマシだろう。

沢崎にツモられたときは損かもしれないが、その可能性は低いということだろう。

結果的には沢崎がテンパイを取り切ったため、多井の目論見は外れてしまったが、さすがの発想だ。

三者三様のらしさを見せられて、「楽には勝たせてくれないな」といったところだろうか。

東1局2本場

流局が続いてそろそろアガリが欲しいところ。

丸山はここからノータイムで打

123の三色に主眼を置いた一打だが、ここは素直にでも良かったのではないだろうか。

恐らく黒沢と多井が第1打にを切っているのを見て「に手ごたえあり!」と思ったのだろう。

すぐにを引いてしまうが、ここは冷静に手の中からを切った。

将来待ちになった時に少しでもアガリ易いようにしておく。

転んでもただでは起きない。

巡目は進んで13巡目。

ようやくテンパイ。

は2枚切れだが、迷うことなくリーチに踏み切った。

結果は見事一発ツモ。

当初からの狙い通りでのツモアガリ。

ノータイムのリーチ発声といい、手ごたえのあるアガリだったのではないだろうか。

43本場

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