大企業の御曹司が
カジノで百億円の散財
有名な製紙会社の3代目の御曹司が、百億円を超える大金を会社から引き出して、カジノなどのギャンブルに使った、というニュースがありました。
発覚したのだけで百億円なら、実態はもっとすごいのかもしれませんね。
この御曹司は、金持ちかつ超高学歴で、経済界や政界や芸能界との交流も幅広く、何不自由ない生活をしていたんだそうです。
羨ましい限りですが、逆に恵まれ過ぎているからこそ、自分の思うようにならないギャンブルに、ハマってしまったのかもしれませんね。
バカラは日本人の大好きなギャンブルです。
パチンコや麻雀に比べるとはるかに高レートも可能だし、公営ギャンブルよりもスピーディーに遊べる。
複雑なルールは、ほとんどディーラーが取り仕切ってくれるので、ゲーム自体は誰でも簡単に参加できるんです。
だいぶ前のことですが、東京のK市の市長もバカラにハマってしまい、数十億円の負けと同時に市長の椅子も追われてしまいました。
知り合いの裏カジノのディーラーは、当時失踪中だった市長を大阪のヤクザの事務所で目撃。
「説教されて、うなだれてました。あの事件は市長のためにバカラの店を一軒特別に作ってハメたらしい。
ディーラーなどの従業員だけでなく、店内の客も全員がグルなので勝ちようがない」
ぼくや西原理恵子さんのギャンブル仲間である末井昭さんも、一時はバカラにドップリと浜離宮。
かつて東京の歓楽街に存在した裏カジノだけでは飽き足らず、韓国やマカオなど、海外のカジノまで出かけておりました。
「山ちゃん、こちら韓国の済州島のカジノの支配人。ギャンブル資金をホテルに預けて3泊すれば、飛行機代もホテル代も全部タダにしてくれるって。行く?」
行きませんて。
これでも昔は
ハイテクゴトだった
古い話しですが、自動販売機の「大当たりもう一本」というサービスが初めて登場した時のこと。
これを作ってた会社のプログラマーは、秘密のプログラムで、自分だけ当たりを引き出してたそうです。
真偽のほどは分かりませんが、これがパチンコなどのハイテクゴト師につながる元祖だと言われています。
また、知り合いにポーカーゲーム(ビデオポーカー)のソフトを作ってしてた中年男性がいました。
当時はソフトだけでなく、小規模なハードの改造を手掛けているエンジニアが多かったようです。
「フルハウスなどの手役の出現率は、基板上のディップスイッチですべてコントロールできる。
肝心のビッグ・スモールの確率も、もちろん調整できる」
見た目は伏せられたカードの絵柄が決まっているみたいですが、実際にはプレイヤーがボタンを叩いた(選択した)直後に決めて画像を表示しているんです。
「ビッグ・スモールの連続当たりは、どんなに運が良くても5回で強制カットとか自由自在。 自分が遊ぶ時のために、次の結果が事前に画面に小さく表示されるプログラムを組んだこともある」
これが本当なら、お金が落ちてるのと同じ状態です。
「それ教えて!」
「いや、仕込んだ製品がどこに出荷されたまでは分からなかったから、ダメだった」
と目を落とすんです。
うーむ。その供述はちょっと怪しいな。
麻雀でハイテク
ゴト師は可能か?
ギャンブルの世界には、古くからイカサマが付きものです。
日本の花札にも、瞬時に絵柄が変えられるイカサマ札がある。 昭和の初め、花札に放射性物質を仕込んで、ガイガーカウンターで、情報を知るなどの、当時としてはハイテクゴト師がいたそうです。
これは、ぼくがギャンブル・ライターをやり始めたころに、岡倉寅吉(父親)名義で紹介したもの。
最近、東京の世田谷で地中からラジウムが発見されたので、思い出しました。
ちなみにゴト師たちは、ガンになるのを恐れて「ヨード卵・光」を飲んでいたそうです。
麻雀の場合は、手積みの時代がイカサマの全盛で、現在ではほとんどできなくなっている。
でもコストさえ気にしなければ、すべての牌に無線ICタグを仕込み、データを読めばガラス張りです。
すでに、この技術を活用した役と点数を教えてくれる麻雀卓もある。
「それじゃ全TOPだ!」
と思ってしまいますが、実は麻雀の場合はそこまで行かない。
ある時、ネット麻雀で似たようなイカサマをしている者の成績を見たことがありますが、意外なことに、トップ率は40%に満たないんです。
誰でも思いつく現在のイカサマは、対局中に仲間と組んでメールで情報を交換する方法。
また、店内に設置してある防犯カメラの中には、インターネットの遠隔操作でパン(首振り)やズームアップができる物もある。
これまで報告もウワサすらも聞いてませんが、もしネットに侵入できれば盗み見できる。 ただし、コストと稼ぎが見合うかどうかは疑問。
冒頭のような大物のカモを引きずり込めばコスト問題は解決ですね。
「それじゃ全TOPだ!」 と思ってしまいますが、実は麻雀の場合はそこまで行かない。