VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第37回】 他家の速度をコントロール! 2つの補助魔法、「アシスト」と「絞り」!

 

やっほーい! 儂じゃよー! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebに参上じゃ!

先週のコラムでは「山読み」の基本を説明したのじゃ。

他家の河に捨てられている牌を見れば、まだ山に残っている牌を推理することができちゃう! この「山読み」を使えば愚形ターツが複数あるときにも強い待ちの方を選べるよ、というお話だったのじゃ。ぜひ読んで習得してほしいのじゃ!

VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第36回】 山にある牌が分かっちゃう! ゼロから分かる「山読み」の基本じゃ!

 

【アガれるのは4回に1回!】

お主は知ってるかのう?

麻雀はどんなに頑張っても、実は4局に1局くらいしか和了れないゲームなのじゃ!

ガ━━(゚Д゚;)━━ン! 衝撃の事実!

とはいえ、よくよく考えれてみれば、4人が4人とも自分のアガりを目指して打っているので(全員の力量が同じくらいであれば)当然のことじゃな! 実際には誰のアガりも出ずに流局することもあるため、和了率は20%前後に落ち着くのが一般的じゃ。

ではでは、4局のうちアガれない3局をどう打つか、お主は考えたことがあるのじゃ?

麻雀の1局というのはハンデ競争みたいなものじゃ。

2向聴の好配牌をもらったラッキーな人もいれば、聴牌さえ難しい5向聴の人もいたりするじゃろう? そんなゴールまでの距離が違う4人が、「よーいどん!」で走り出すのじゃ。

アガれそうな手が毎局来てくれれば前に進むだけで良いけれど、ゴールまで向かう途中で「この局はもう間に合わなさそうだな!」って局もしばしばあるものじゃ。

遠い配牌のときの方針として「ポジティブ遠回り打法」

VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第18回】 遠い配牌が楽しくなる! 「ポジティブ遠回り打法」後編じゃ!

 

を以前ご紹介したけれど、それさえ難しい時はどう打てば良いのじゃろう?

【「自分がアガる」の次に嬉しいのは?】

どんな局でも「自分がアガる」という決着が最も嬉しい、これは当然じゃな!

でもでも、そういうわけにもいかないのはご説明した通り。ときには早い巡目から、ゴールへ進むのを半ば諦めて打つ局だってあるはずじゃ。そんな時に考えることとは!

ズバり、「誰がアガるのが一番嬉しい?」じゃ!

たとえばこんな点棒状況ならば、(自分以外の)誰にアガってほしいかのう?

 

答えは! そう、下家か対面じゃな!

下家か対面がアガってくれれば、トップ争いのライバルである上家の親番が流れて、余裕のあるトップ目を維持したままオーラスを迎えることができる! 親以外の和了はむしろ大歓迎、とさえ言えるような点数状況じゃ。

逆に、こんな点棒状況ならばどうかのう?

 

こちらも自分はトップ目だけど、下家は親でトップ争いのライバル。ここで連荘されようものなら、一気にトップをかっさらわれてしまいそうじゃ。下家のアガりだけは絶対に阻止したい! そのためには、対面か上家にアガってもらうのが嬉しいと言えそうじゃ。

点数状況と親の場所によって、アガってほしい相手が変わることが分かったかのう?

シンプルにまとめると

・ライバル(点差の近い相手)か親に和了られるのは避けたい!

・それ以外の人のアガりは、比較的嬉しい

というのを、まずは頭に入れてほしいのじゃ!

【攻撃できない局は、補助魔法!】

「でも、誰をアガらせるかなんて、コントロールできるの?」と思ったのじゃ?

ふっふーん、実はある程度可能なのじゃ! そのために使うのが、「アシスト」と「絞り」じゃ!

「アシスト」とは!

「アシスト」とは「他家(主に下家)に鳴かれやすい牌を、自分に必要な牌であっても切ってしまう」ことじゃ。

具体的な使い所は、たとえばこんな局面。

さきほど例に挙げた、「親以外の人に和了ってほしい」点数状況じゃ。

をポンした下家は筒子と索子の中張牌から切り出して、いかにも萬子の欲しそうホンイツ風の河。そして自分の手はかなり聴牌まで遠い! こんな場面こそ、「アシスト」の使いどころじゃ。どんな方針で打牌を選択すれば良いか分かるかのう?

そう、下家がほしそうな萬子を全部切っていくのじゃ! その狙いはもちろん、下家の手の進行をスピードアップさせ、和了率を上げさせること。下家の和了率が上昇すれば、必然的に対面と上家の和了率がダウンするので、対面・上家がライバルもしくは親のときには、とても有効な選択肢となるじゃろう。

「絞り」とは!

つづいて「絞り」の説明じゃ。「絞り」とは、アシストとは逆に「他家(主に下家)に鳴かれそうな牌を、自分に不要な牌であっても切らない」ことじゃ。

今度もまずは対局図を見てほしいのじゃ。じゃん!

先程と自分の手牌、下家の仕掛けは同じ。違うのは親と、点棒状況だけじゃ!

こんどの下家は親でありライバルでもある、和了を阻止したい相手! こんなときに使うのが「絞り」じゃ。

具体的な打牌は下家が鳴きそうな萬子を切らずに(索子、筒子を切る)鳴いている下家の手がこれ以上進まないように打っていくのじゃ。その狙いは下家を足止めし、和了率を低下させること! そうすることで対面や上家の和了率がアップし、このライバルの親番を流してくれる可能性も高まるのじゃ。下家がライバル、または親のときにはとくに「絞り」を意識しながら打つ場面は多くなることじゃろう!

自力でアガって点棒を稼ぐのが攻撃魔法だとすれば、この「絞り」と「アシスト」はいわば他家の速度をコントロールする補助魔法! 使いこなせば、戦術の引き出しはぐぐーんと広がること間違いなしじゃ!

また、アガるのが厳しい配牌のときにもできることの選択肢が増えるため、麻雀がもっともーっと楽しくなるんじゃよ!

【今回のまとめじゃ!】

 

・「アシスト」と「絞り」で他家の速度をコントロール!

・鳴かせて手を進めさせるのが「アシスト」、鳴かせないよう足止めするのが「絞り」。

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