スピード感とスリルが止まらない!佐々木寿人が創り出すリーチとアガリが飛び交う戦場【Mリーグ2020観戦記10/26】担当記者:山﨑和也

寿人との打撃戦で敗れ、ひっそりと隠居していたかに見えた瀬戸熊だ。着順アップには倍満ツモが必要と非常に厳しい状況だったのだが、上図で456の三色が確定したテンパイが入った。赤も2枚。まさかまさかである。

欲をいえば頭のが邪魔だが、瀬戸熊は即リーチを選択。

他力ながらわずかな望みに懸ける。

石橋も純全帯么九の手になっており、2着を目指せる手になっていた。ツモってきたは少し危険な牌だが力強く切っていく。戦う姿勢を見せた。

ずっとこのまま石橋のファイトも見てみたかった。勝負はすぐに決したのだ。

なんと瀬戸熊がを一発ツモ!そして裏が1枚乗ったことで、見事倍満ツモの条件を満たしたのだった。一度寿人に敗れたがタダでは終わらぬ男である。最後の最後で価値のある一撃を決めてみせた。

気の毒だったのは石橋だ。ずっと我慢して無放銃だったのにもかかわらずラス目に落ちてしまったからだ。これが麻雀の怖いところ。この日は積極的な人に神様が微笑んだようだった。

最後まで攻めの姿勢を見せた寿人。なんと今シーズンは1着3回、4着1回のトップラス麻雀を体現している。個人ランキングも2位となり、10月から早くもエンジン全開。苦しいチームを引っ張っていく存在となりそうだ。

さて、冒頭の役満の期待をしていたことも忘れてしまっていた。お祭りに来ているのかと思いきや、そこは戦場だった。浮かれている場合ではなかった。

今回は役満ないかもとしょんぼりしたが、どうやら2戦目で何かが起こったようである。Mリーグの物語がひとつひとつ増えていくさまを楽しみたい。

 

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