【西原理恵子 & 山崎一夫】コロナに負けるな! でかぴん麻雀入門特別編 その6 泥沼化する保証金問題

泥沼化する
保証金問題

コロナで撤退した店の大家さん、正確には代理人である不動産屋さんの担当者から

「お預かりしている保証金では足りなくなったので、追加で百万円振り込んでください」

という請求書が来ました。

請求書には原状回復費用に要したとする工事の見積書が添えられてました。

この時点で直接交渉は無理だと判断して、専門家にお願いすることにしました。

最初にお断りしておかなくてはいけないのは、ここに述べるのはほぼ私の主観なので、話半分、あるいはそれ以下かもということです。

「コロナの影響で、商売だけでなく個人の住宅でも似たようなトラブルがすでに増えている」

別の不動産屋さん、彼が学生時代からの麻雀仲間の見解です。

原状回復と言うのは、借りた時の最初の状態に戻すことを指す不動産の用語。

パソコンなどの予測返還では、最初に現状回復と違って出ることが多いです。

原状回復に関しては、事前にこちらの知り合いの業者さんでやりたいと口頭で申し出たんですが、拒否されました。

理由は指定業者にしかやらせないというものです。

うーむ怪しい。

で、契約書を確認すると、そういう特約条項は無い。

先方の担当者が契約書を確認せずに言っているのか、知ってて主張してるのかは不明。

ここの社長とは社長以前からの付き合いで、色々お世話になってる。

なので喧嘩はしたくない、というのが弁護士などの専門家に依頼する理由でもあります。

賃貸の住居でも敷金や保証金は基本的に返さないというのが、東京の不動産業の基本になっているのかと思う経験はこれまでにもある。

賃貸マンションを出る時大手の不動産管理会社の人が、修理が必要な箇所をチェックしに来たんですが、リストを片手にだいたいこんな感じ。

「修理金額を合計すると、敷金を少し上回りそうですが、なるべくそれ以下で納まるように、上司と相談してみます」
「よろしくお願いします」

実は住宅の場合、ほとんどが自然劣化で住人に責任がなく、修理の義務はめったに無いらしいですよ。

でも抵抗は難しい。

要修理リストは敷金の返還をしないためのツールに過ぎないとも言われます。

「見積もり書を出してください」
「業者は私の知り合いでいいですか?」

一般の居住者がこんな事は言いませんもんね。

納得がいかなくても、泣き寝入りがほとんどじゃないでしょうか。

商売の場合は問題の金額が大きかったり、不動産取引の経験があったりで抵抗することは一般的。

住宅の保証金くらいだと、弁護士に頼んでもだいたい赤字になる。

たとえ主張が通ってもあるいは裁判に勝ってもです。

でも、納得がいかないことなら、根気よく主張したほうがいいと思います。

歩みよりを引き出すことは可能ですよ。

私の場合は不動産屋さんに長年お世話になっていたので、喧嘩はしたくない。

例えばですね、当初家賃の10か月分の保証金を預けてあったが、だいぶ前に私が資金繰りの都合で、不動産の更新料を保証金から引いて貰いました。

また、税務署に急襲された時にも、家賃を保証金から差し引いて貰ったんじゃないかな。

記憶はあいまいですが、色々こちらの要望を飲んでくれて、保証金は当初の半分にまで減らして貰っているんです。

なので、見積もり金額が相場よりも5割くらい高くても受け入れるつもりでした。

でも2倍以上では無理。

しかも工事が終わって費用は建て替えたように主張してるけど、領収書が添付されて無いやんけ。

担当者の勇み足だとは思うんですが、事情は分かるつもり。

不動産屋さんにとっての大事なお客さんは借り手では無く大家さん。

私とは撤退で縁が切れますが、大家さんとは長い付き合いを続けたい。

なので大家さんになるべく有利な交渉をしたいと。

必ずしもそうとは言えないのは、大手チェーンの店舗開発部門など少数です。

コンビニや飲食チェーンなどを敵に回すワケにはいきませんからね。

入居時に室内を
撮影しておく

「保証金を当初の半分に減らしておいてラッキ!」

私の本音です。

元の保証金のままだと、新たに請求されるんじゃなくて、いきなり差し引かれる。

大家さんの味方ですから。

今回のトラブルも、

「今月分の家賃は要らない」(担当者)

私が払わないでいると

「いや、家賃は立て替えてすでに大家さんに払ってる」(社長)

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