向かい風の中、
東城りおが守り抜いた
24ポイント
文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2023年10月30日
第2試合
東家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
南家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
西家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:東城りお(セガサミーフェニックス)
東2局3本場
前局、白鳥の6,000オールが炸裂し、東城は17,700点の同点4位となっている。
そして9巡目、テンパイが入る。
ネックだったカンから入りでのテンパイ。
滝沢の第1打が、堀の第2打がとの場況も良い。
ドラが無く打点こそ無いものの、
カンが入っているため、アガれば裏ドラを2枚見ることができる。
リーチを活かした攻撃力が持ち味である東城。普段であれば迷わずリーチをかける状況だが、東城は長考に入る。
理由は滝沢がかけた先制リーチだ。
東城から見た河がこちら。
切りたいがはたして滝沢に通るのか。
この局の滝沢の動向を振り返ると、序盤から既に偏った捨て牌をしている。
第1打から・と手出しした後にが出てきて、その後に67pのリャンメンターツを払っている。
その後、→と手出しし、を親の白鳥がポン。
次巡、滝沢がをツモりカン。
手の中からを切ってリーチをかけた。
序盤からピンズのターツを2つ、その内1つはリャンメンターツを払っており、ソーズのカンチャンを切ってのリーチ。
使いやすいを払っているため、パッと思い浮かぶのはソーズのホンイツだろう。→の順番で切っていることから、ソーズのリャンメンで危ないのは・が本線になる。
ただ、この河だけではソーズのホンイツと断定はできない。
を白鳥がポンしたことで真ん中のが3枚見えており、ソーズだけで面子を作るのがやや難しくなっている。
一打目にを切ったあとからマンズをたくさんツモりマンズのホンイツになっている可能性もあるし、暗刻系の手も想定されるだろう。
実際、滝沢の手は…
なんとホンイツ四暗刻のテンパイとなっていた!
想像しうる限り一番の高打点が入っている。
滝沢は打のところで・ホンイツ・三暗刻のテンパイを入れ、をカンして絶好のをツモった。
対々和がつき、ダマで出アガっても倍満になるが、ホンイツっぽい捨て牌からを切り出しているため、どのみちテンパイと読まれ出アガリは期待できないと考えたため、他家を下してツモ番を増やすためにリーチに踏み切ったとのこと。
そして滝沢のリーチの一発目、冒頭の東城の手牌に戻る。
東城がリーチと言えば、滝沢への放銃が確定する。
リーチと一発がつき11翻となるため、裏ドラを見ずとも三倍満(24,000点)の放銃だ。
この日、セガサミー本社ではパブリックビューイングが開催されていた。
https://twitter.com/SEGASAMMY_PNX/status/1718913198848655494
会場の様子は公開されていないため実際に見た訳ではないが、東城が決断するまでの間、会場は緊張に包まれたに違いない。
20秒間の長考の末、東城が出した答えは…
オリだった。
全員に通る打とし数巡後には完全に撤退する。