魚谷侑未に死角なし!鋼のメンタルが織りなす鬼気迫る攻めと鉄鱗のガード【熱論!Mリーグ/FS2日目】担当記者:渡邉浩史郎

熱論Mリーグ【FS2日目】

魚谷侑未に死角なし!

鋼のメンタルが織りなす

鬼気迫る攻めと鉄鱗のガード

文・渡邉浩史郎【火曜担当ライター】2020年6月16日

誰もが一日千秋の思いで待った、Mリーグファイナルシーズン。

月曜に再開した喜びもつかの間、半荘12回、日数にして6日で終わる超短期戦。今日を終えればすでに三分の一を消化したことになる。

3回戦までを終えた時のスコアがこちら。始まった時とは大きく様子が変わったが、それでもまだまだどのチームが優勝するかわからない。勝っているセガサミーフェニックスはここで一気に下位陣を突き放したいところだ。

となればここで出てくるのは一人しかいないだろう。名実ともにチームのエース、ドラフト1位の魚谷だ。

昨日の試合でも見事なトップを獲得した。Mリーグという大海で、まさに「水を得た魚」の活躍を見せている。そんなファイナルの登竜門を泳ぎきる力を持った魚谷の闘牌を見ていこう。

2戦目

東家 松本吉弘渋谷ABEMAS

南家 魚谷侑未セガサミーフェニックス

西家 朝倉康心U-NEXT Pirates

北家 沢崎誠サクラナイツ

【東1局】

7巡目にしていいイーシャンテンの魚谷、ここから……

沢崎から出た一枚目のをポンしていった。形的には鳴かなくても十分戦えそうだが、国士無双の沢崎や数牌の余りが早い親の松本への対応だろうか。「最速マーメイド」モードだ。

ドラも強気に切り飛ばしていったがここは流局。

【東2局】

この局、先制したのは松本。当然のリーチだ。

それを受けての親番の魚谷。ドラを一枚持った、両面と三面張のイーシャンテン。しかし浮いているは松本のロン牌。テンパイすれば放銃は必至かと思われたが……

次巡持ってきたのは。こちらも厳しい牌だ。

ここは丁寧に現物を選択。捨て牌的に、当たる可能性が他の無筋より高そうな二筋勝負となっては分が悪い。冷静な降りだ。

この局も流局。アガリが発生しないまま場が進んでいく。

しかし東3局で朝倉の4000オール。供託も回収して一気に場が動いた。

【東3局1本場】

場況を見たターツ選択を成功させ、5200のテンパイを入れた魚谷。

すぐに親の朝倉からリーチが飛んでくるが……

これを躱してのツモ!暗カンも入ったことで、2300/4300に打点アップ。朝倉からのリーチ棒と合わせて着順を詰める大きな加点に成功する。

【東4局】

前局のアガリをばねに一気にトップを狙っていきたい魚谷。

ここから打とした。4対子の形を崩さずに、安牌のを持って少し狭めに構えた形だ。を持つ前提ならば、こうしておくことでタンヤオの仕掛けやタンヤオピンフのメンツ手、七対子全てを追うことができる。地味ながら攻守のバランスが光る一打だ。

次巡、を引いて一歩前進。打点を伸ばすうれしい自摸だ。

を引いてきて、ここは……

も一枚ずつ切れており、ここはイージーにを切ったり七対子を固定するだったりを選ぶ打ち手が多いのではないだろうか。しかし魚谷は明確に対子手の高打点を逃さない打ち方をしている。

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