二人の真っ向勝負、テンパイはほぼ同時だった。
茅森が石橋のをチーして待ち、松本も茅森のテンパイ打牌をチーしてテンパイ、待ちに。
これが最後のぶつかり合いか、それともまだ続くのか・・・。
最後のワンピースは、茅森の元に訪れた。
を引き入れての、500-1000は1000-1500。
長いオーラスの終了、そして自身の逆転トップを告げる申告だった。
この試合の開始時点で、フェニックスのトータルポイントはマイナス400超まで落ち込んでいた。
昨シーズンのレギュラーシーズン後半、敗退ゾーンにいたEX風林火山と赤坂ドリブンズが非常に厳しい状況に置かれたことを考えれば、後半戦に離れた最下位になってしまうのはどうしても避けたい展開だったはず。
それだけに、茅森の活躍は数字以上に大きい意味を持つ。
12月中旬以降は茅森と和久津晶の二人で戦うことが多かったフェニックスだったが、来週からは昨シーズンを席巻した二枚看板、魚谷侑未と近藤誠一が本格的に戦列復帰することが予想される。
二人とも今シーズンの成績は決していいとは言えないが、このままで終わるはずがないことは誰しもが分かっているはずだ。
不死鳥は、鮮やかに蘇ることができるのだろうか。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。