【西原理恵子 & 山崎一夫】勝ちたいのはお金か成績か??

勝ちたいのはお金か成績か

●麻雀の稼ぎは、勝率×レート×回数で決まる。
と前回述べました。

すべて掛け算なので、何をアップさせてもOK。
問題は何を上げるのが効果的かです。

●勝率がマイナスの人は、ここが最優先になります。

マイナスの場合、レートと回数をアップすればするほど、負け金額がデカくなってしまいます。
すでにプラスの勝ち組の人は、他の2つが効果的です。

いちおう2つに分けてますが、ほぼ同じものだと見て差し支えありません。

ずいぶん前の話ですが、私が銀玉親方として、台湾のパチンコで、日本で使っていた攻略法が使えないかと、遠征したことがあります。

当時の台湾のパチンコは、日本と違い、大当たり絵柄の数字で連チャン数が決まる台がありました。

2で大当たりすれば2連チャン、7で7連チャン。ゼロはゼロ連チャンというワケにはいかないので、確か10連チャンだったと思います。

もし攻略法が使えて、勝率が大きくプラスで、なおかつレートが高いんだから、大かっぱぎ(大儲け)もいいところですわ。

結果は失敗でしたが。

さらに台湾では、台の掛け持ちがOKでした。

実際、地元のおじさんは、3台のハンドルを固定してアースし、自動発射にしており、そのうち2台が大当たり。
おじさんは狂喜乱舞してました。

一方麻雀は(日本のパチンコも)これは無理です。
将棋の多面指しのようなことは不可能なので、その卓のレートを上げるしかありません。

でもそれが難しいんですね。
もう一回勝率の話に戻します。

●勝率はプラスになった。このまま勝率を上げていけば、大きく勝てるのでは?

残念ながら、かなり難しいと思います。

麻雀の技術の伸び方は直線的に伸びるのでは無く、S字型の学習曲線や成長曲線に概ね従います。
生き物の成長、たとえば身長や体重の増え方のように、やがてあまり伸びなくなってしまうんです。

トップ率で言えば、3割を超えると、それ以上の成長がグッと難しくなります。
知識や技術はどんどん成長しているハズなのに、結果が比例してついて来なくなります。

前回ネット麻雀の話をしましたが、あるソフトウェアを使ったイカサマでポイントを稼いでいる人がいました。
最初イカサマをやっているとは知らなかったんですが、数千回打ってトップが率40%と知って

「イカサマだな」

と直観しました。

イカサマの現場も目撃したんですが、イカサマ中はトップ率はほぼ100%だったと思います。
なんせ相手は回線落ちでツモ切りなんですから。

でもイカサマ無しで打ったデータも合わせると、40%になってしまうんですね。
ちなみに、リアルで数千回打ってる人で、40%は見たこともないし、噂で聞いたこともありません。

「3回に1回トップ、5回に1回ラスを目指す」

若いころに考えましたが、トップは無理でした。でもラスは行けますよ。
トップ率に大きな影響を与えるのは

「ラス覚悟でトップを目指す」

という戦略です。
具体的には

「棒テン即リー」

ラスが多くても、その分トップがカバーしてくれます。
そのためには「全ツッパ」のシーンが増えます。

逆にラス率を小さくする戦術はトップ狙いの何倍もの、技術と慎重さが必要です。
麻雀は勝ち金額を競うだけでなく、トップ率や平均順位などのデータを競うのも楽しみです。

 

棒テン即リーはS字曲線が急上昇

 

S字曲線は、麻雀のハン数と得点の関係に少し似ています。

1ハン1000点、2ハン2000点と等差級数的に得点が増え、続いて、3ハン4000点、4ハン8000点と等比級数的に急上昇します。

ここから12000点と少し頭打ちになりS字になるんです。

私が「棒テン即リー」を最初に提唱したころは、赤牌がなかったので、ダマテンでは今よりも得点不足でした。

リーチの1ハンが、S字曲線を急上昇させるんです。
赤牌が普及した今も、基本的にはあまり変わっていません。

変わったのは、オンライン麻雀天鳳などの影響で、守備力が飛躍的に上がったことです。
観戦機能や牌譜機能を使って、効率よく学習できるのは、素晴らしい時代です。

フリー雀荘で何十年も遊んでいる年配の雀士よりも、効率良い学習で、牌効率や守備能力が優れた若者が増えている印象です。
私は長年ギャンブルライターをやってます。

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