地震・竜巻・火事・日吉！？ 大嵐に飲み込まれた女海賊・瑞原明奈の運命【Mリーグ2020観戦記２／５】担当記者：真中彰司

滝沢が卓上に火を放ち、瑞原に迫る。

「2人とも、やってくれたわね…」

3000-6000で、親被りの瑞原にとっては大打撃だ。

そしてここで晴天の航海は終わりを告げ、大荒れの半荘が幕を開ける。

まずは東2局にラス目の松本が三色の高めをツモって3000-6000。

東4局では、親の松本がロンで跳満となるリーチをかける。

このリーチ宣言牌を、先にリーチしていた瑞原が捕らえ、寸前で跳満を阻止。

珍しく裏ドラも乗り、満貫のアガリで一息ついて南入した。

南2局

自身の親番も無事に終えた瑞原に、思わぬ落とし穴が待っていた。

と並べて不気味な河を作っている松本。

の切れ具合から、の重なりに照準を合わせた。

すると、残したが重なって7巡目でテンパイ。

そっとを切って、筋になったをロックオン！ヒットマンが静かに忍び寄る…

警戒するヒマもなかった。

瑞原にが重なり、一番受け入れの広い打牌がになってしまった。

ヒットマンの本領発揮で松本がトップを逆転。瑞原を追い詰めていく。

南3局1本場

そして、ついに瑞原が恐れていた事態が起こった。そう、瀬戸熊が来た。

渾身の親リーチで暴君のお出ましだ。

「俺を忘れてもらっちゃ困るんだよ」

雷電のプラスを守るために、そして黒沢に勝つために、気合いを入れてツモっていく。

2巡後、得意のトルネードでツモ！！

4000オールで追い上げ、瑞原の行く手に竜巻を起こす。

こうなった瀬戸熊を止めるのは簡単ではない。

他家が手を作る暇もなく、5巡目にその牌が曲がってしまった。

そして他家が押すか引くかの判断もつかないうちに、一発でツモアガリ。

2発目のトルネード。瑞原の行く手に暗雲が立ち込めている。

南3局3本場

3万点あったリードが溶けてしまい、3着に落ちた瑞原。

その手牌は悪くないが、2枚切れのペンというネックを抱えている。

「ここまで来たら…行くしかないわね」

愚形を残し切り。ペンと心中することを決意した。

そしてを引き入れ、渾身のチャンタリーチ！！

厳しいペンだったが、これがを暗刻で持っていた松本からこぼれ落ちた。

裏は乗らなかったが、6400のアガリ。瀬戸熊と6700点差でオーラスを迎えた。

南4局

「お願い…来て！！」

トップを強く願う瑞原の手には、赤とドラが1枚ずつ。