圧倒的安定感!頼れる船長・小林剛は間違えない【Mリーグ2020観戦記2/26】担当記者:真中彰司

南2局1本場

小林の親番。ドラ3の好配牌で、パイレーツの浮上を予感させる。そして小林は、こういうチャンス手を間違えない。

トップ目の高宮は、なんとしても親を流したいところ。両面ターツが多く、ピンフでまとまればOKだろう。

そして小林は、7巡目にを切って、ドラのを固定。

今の雀頭が不安定で、かつマンズが愚形残り。ドラ固定だけでなく、危険牌先処理と、雀頭探しも兼ねている。

マンズのどこかを雀頭にして、ピンフドラ3の12000になれば最高だ。

そして重なったのは。これでもOKだ。マンズの愚形を処理して、スルスルとイーシャンテンに持っていく。

そして12巡目に待ちのダマテン。これがたとえ30試合目でも100試合目でも、ほぼ同じ進行で、同じ判断基準なのだろう。サイボーグに勤続疲労など無いらしい。

ここの押し引きで悔いが残るのは、トップ目の高宮。を切って安全牌のを抱えたが、次巡のをツモ切ってしまった。

トップ目から痛恨の12000放銃。

気を悪くされる読者がいたら申し訳ないが、個人的にはもう無筋を打つ巡目ではない、と感じてしまった。

ドラが見えていない、かつ巡目も深くなってきたのだから、小林への無筋は全て止めてしまうくらいでいいのではないか。

もっとも、押して押して勝利をもぎ取るのが高宮の基本スタイルだから、その良さを消してしまうことにはなりかねないのだが。非常に難しいところである。

 

南4局

小林トップ目で迎えたオーラス。

ラス目の黒沢がタンピンドラドラでリーチ。

小林はをポンして手を進めていたが、無筋を掴んですぐに撤退。黒沢に局の行方を委ねた。

これに対して、高宮は無筋のを押していった。だがこれは流石にやりすぎだろう。

連荘してトップを取りたい気持ちも分かるが、満貫を放銃したら3着に落ちてしまう。ボーダー戦線にいるとはいえ、トップ縛りではないのだから。

小林も高宮も手牌には恵まれていたが、安定感や経験の差で明暗が分かれた試合だったように思う

試合は小林が制し、個人6勝目。着順分布は6-13-7-1と、驚異的な戦績を残している。

そしてこの連勝でパイレーツがついに5位浮上。最後の最後に真打がボーダーラインを超えてきた。

この時点でABEMASとサクラナイツはほぼ勝ち残り確定。残りは各チーム8試合。どこが涙を呑むのか、最後の2週間が始まる。

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