残酷なまでに平等な麻雀という世界で、近藤誠一は再び奇跡を起こせるのか【Mリーグ2020観戦記3/9】担当記者:ZERO

こうして近藤は苦渋の思いで現物のを抜いた。

しかし最終盤でたろうの切ったをチー。↓

これを切ればテンパイ、とあれば勝負してテンパイを取りきった。

苦しいながら、泥臭く取りきった執念の形式テンパイ。

こうしてオーラスを迎える。

 

南4局 足止めリーチと止まらない多井との決戦

ラス目で迎えた親・近藤の配牌は、決して良いと言えるものではなかった。↓

ドラなし・赤なし・役無し…の三重苦。

さらに多井が仕掛け

あっという間にテンパイを入れる!

近藤はこの時点で

この手牌だ。

カンチャン3つのドラのない2シャンテン。

万事休す…かと思われた。

ここから「神の左手」が真価を発揮する。

まずはカンをキャッチ。

そして

カンも引き入れてテンパイ!

一刻を争う状況だ、近藤は牌を横に曲げてリーチを宣言する!

 

多井よ、親リーだぞ。とりあえずオリてくれ。

この愚形リーチのみの目的は、それしかない。

…しかし、多井は甘くなかった。

ここが勝負所!しばらくは何でも切る!というオーラを出し、ノータイムでツモ切りを続ける。

実際危険だったのはだけだが、切り方で勝負にいっているのが伝わってくる。

多井は1回親満を放銃してもまだトップを維持できる。
リャンメンテンパイを果たしたここで踏み込まないと、近藤やたろうにまくられかねないと判断したのだろう。

(そうか、引いてくれないか…多井)

(でも俺は負けるわけにはいかないんだ)

(全幅の信頼を寄せてくれる仲間が…そして)

(神だのなんだの純粋に、俺を信じてくれるサポーターがいる)

いてくれ…!)

近藤のツモる手に今まで以上に力が入る。

…しかし、やはり麻雀はどこまでも平等であり、どこまでも残酷だった。

 

 

今夜は、奇跡は起きなかった。

2戦目の茅森もまさかのラスを引いてしまい、ランキングはこうなった。

フェニックスは最下位まで沈んだ。

それを踏まえて今後の日程を見てみよう。

木曜と金曜の組み合わせはこうなっている。

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