第一期晧王戦、優勝は浅井堂岐!

東4局
このまま浅井のワンサイドゲームになるかと思われた最終戦だが、2着目の宮澤が親で6000オール。浅井を1度のアガリでかわす。宮澤と浅井の差は1.9ポイント。

(現状のトータルポイントは一番右)

親の宮澤が攻めの手をゆるめない先制リーチ。を先に切っている待ち。

2巡後、追い付いた浅井。宮澤の捨て牌、3巡目の裏スジはかなりの危険筋にうつる。を切っての単騎は、待ちとしては弱いがのワンチャンス(ただしは宣言牌)。

ここは時間を使って思考した浅井。裏スジを強く押し出してゆく。リーチの宮澤、ダマテン押しの浅井。保里と澤谷は引いた。

結果は2人テンパイの痛み分け。結果アガリはなかったものの、一歩も引かず対峙する宮澤・浅井の対決が続く。

南4局

そしてむかえたオーラス。二人の差は1.7ポイントで宮澤がリード。

しかし浅井にとってもたやすい追い上げ条件のため、宮澤もアガりに向かわなくてはならない親番。

ここを勝てばタイトルホルダー。

選手にとっても、見守る者たちにとっても息苦しい時間が続いたまま、0本場、1本場、2本場とひりつくような2人テンパイが続く。
そしてむかえたオーラス3本場。

アガれば優勝の場面を制したのは浅井堂岐
今までの人生で一番大きな400・700をツモりあがって第一期晧王位戴冠となった。

優勝した浅井はもちろん、最後までデッドヒートを繰り広げた宮澤、そして終盤から条件が厳しくなってしまった保里・澤谷のしっかりした打ち筋。
4人で作り上げた決勝戦を終え、第一期晧王位がここに誕生した。

第1期 晧王位 浅井堂岐プロ 日本プロ麻雀協会

優勝した浅井は賞金100万円、そして5月22日に生放送となる最強戦2021・タイトルホルダー頂上決戦への出場権が与えられる。

現在決まっている参戦選手は以下の通り。

最強戦2021・タイトルホルダー頂上決戦
A卓 鳳凰位・佐々木寿人 最高位・醍醐大 雀王・矢島亨 将王・木村和幸
B卓 令昭位・河野高志 十段位・柴田吉和  發王位・白鳥翔 晧王位・浅井堂岐

麻雀最強戦2021タイトルホルダー頂上決戦組み合わせ決定

各団体を代表するタイトル、そしてメンバーである。
意気込みを含め、優勝した浅井に、さっそくインタビューを行った。

―優勝おめでとうございます。皓王戦に参戦したきっかけを教えてください。
「今はリモートでSEの仕事をしているので終業してから大会参加できるということで参加しました。麻雀の調子がとても良く直近の大会で好成績をおさめていたので、道のりは厳しいですがもしかしたらいけるのではないかと密かに思っていました」

―予選から決勝までの道のりで、印象に残ったことがあれば教えてください
「協会の新人王になった、りんのなおプロと2次予選3次予選と対戦して、お互い勝ち抜いて準決勝でまた当たったのはこんなこともあるんだ。と笑ってしまいました。麻雀の内容だと、相手の三副露に対してシャンポンなら片割れはほぼ読めていたのですが、回線落ちしてその牌で放銃した時は泣きました。長い日程で打ってたのですが回線落ちはなぜかその一回だけでしたね」

―決勝戦オーラス、宮澤プロとの競り合いとなりました。優勝を決めた時の気持ちを教えてください。
「やったーとか嬉しいみたいな気持ちはなく、やっと引けた。応援してくれた人に少しは恩返しすることができたかなという気持ちでした。似てるとよく言われる宮澤さんの攻撃が厳しかったので疲弊しすぎて放心状態でした」

―最後に5/22タイトルホルダー頂上決戦への参加が決まりました。意気込みをお願いします。
「最強戦は昔からの憧れの舞台でした。皆さん強豪揃いですがどこかで一撃を入れられれば勝機はあると思います。一番難しいですがいつも通り打てるか。これに限ると思います。矢島さんとはプロになる前からの知り合いでもありますが、プロになってからは研究会で麻雀を教えてもらっていました。今は僕も少しは成長したので協会の新人向けの講師を一緒に行ったりしています。週一でやじ研という研究会を10年ほど続けています。師匠ですが雀風は違うのが面白いなと思っています。お互い勝てたら決勝で良い闘いをして恩返ししたいですね」

 

強者は一日にして成らず。日々の研究と、応援してくれる人たちへの感謝。それらを糧として新タイトルの初代王者となった浅井プロ。ニュースターのさらなる挑戦へ、注目してゆきたい。

 

(文中敬称略)

 

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