動かぬ勇気が結果を呼び込む 丸山奏子、勝利へのタイトロープ【Mリーグ2021観戦記11/1】担当記者:東川亮

また、親の寿人もメンツ1つでドラが浮いており、さすがに戦える形ではない。早々に手じまいをし、流局か横移動での3着キープに方針を変えた。

内川もツモれず、結果は流局で試合終了。オーラスは全ての展開が丸山に利していた。結果的にその布石となったのが、前局のダマテン1300だった。丸山は、見事にタイトロープを渡りきった。

10月21日以来となる、自身の、そしてチームの勝利。それが決まった瞬間の、何かをこらえるような丸山の表情が、いろいろなものを物語っているように感じた。

終盤の接戦において、丸山は「動かない」ことを選んだ。それは、はた目には臆病と捉えられるかもしれないが、動かず多くの選択肢を残すことは、それだけ先の選択から逃げないとも言い換えられる。どんな厳しい局面でも、あらゆる可能性から最適解を追う。この試合はそんなドリブンズの麻雀を、彼女なりに体現した一戦だったと言えるのではないだろうか。

最後は笑顔に。この日の対局は「花マル子」でした。

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