リーチしてる女の子、
喰い伸ばしてる男の子
文・越野智紀【金曜担当ライター】2021年12月10日
Mリーグ2021(12/10第1試合)
今回はメンゼン派の瑠美・高宮に対し、鳴き派の園田・小林。
二つの派閥がそれぞれ持ち味を発揮した一戦となりました。
東4局1本場はメンゼン派の瑠美。
タンヤオで鳴いても満貫が見える手でしたが、メンゼンのテンパイを重視してカンを残してを切ると
瑠美の狙いに牌が応えてリーチ・ツモ・ピンフ・ドラ5の倍満。
一撃の破壊力で魅せます。
南1局は鳴き派の園田。
高い構想力に定評のある園田がチートイツのイーシャンテンからをポンすると
は山に3枚生き。
こういった道無きところに道を作る園田に対し、高所の鉄骨を恐怖心なく歩き切るのが小林。
同じ鳴き派でもタイプが異なっています。
こちらはポンからスタートすると
自身でをポンしているのターツを生み出す喰い伸ばしのチー。
もポンしてタンヤオドラ3で園田に追いつきます。
も山に3枚生き。
鳴き派同士の内部抗争が勃発です。
先に危険牌を掴んだのが小林で、場に1枚切れのを引いて少考します。
園田はを仕掛けてのトイツ落とし。
トイトイに当たる可能性がある牌はとありますが、チートイツのイーシャンやテンパイから鳴いてを落とした場合はソーズの一色手が濃厚です。
が待ちの可能性はかなり低く、場に出てなく小林自身も持っていないやが大本命と言えます。
小林は自身の待ちが少し盲点になっていることも加味し、一歩踏み出してを勝負しました。
直後にを掴んだ園田。
少し考えるもが本命に見える小林の仕掛けには止めれず、小林は危険な橋を渡り切ることに成功しました。
メンゼン派と鳴き派が衝突した南3局1本場。
メンゼンでテンパイが入った瑠美は自分の河を強くする理由での方を切ってリーチを選択。
このを小林がポン。
2度目の鉄骨も鮮やかに渡り切った小林が
供託や本場を合わせて3,300点の成功報酬を獲得しました。
そして4人の思惑が絡み合った南4局。
トップ目前で自らアガリを目指した高宮に対し
「小林さん、高宮さんは僕が止めるで一緒にテンパイしましょう」
そんなメッセージを込めた、アガる気のない鳴きを入れた園田。
この鳴きに対して瑠美と3,000点差の小林は、園田に満貫放銃してもラス落ちしない瑠美が攻めてくることは見えていたので
「…ソノダテンパイ… タカミヤノーテン…… I,mノーテンOK」