東1局から劣勢に立たされた堀慎吾。力で不運を捻じ曲げにかかる!【Mリーグ2021観戦記 1/17】担当記者:危険な鬼太郎

リーチ一発ツモの1000-2000は1400-2400のツモアガリで、亜樹からのリーチ棒と供託二千点を獲得してなんと3着浮上。

続く東4局でも堀はリーチを打ってこれをすぐにツモって、

リーチツモタンヤオ赤裏の2000-4000のツモアガリ。あのきつい展開から2着目の滝沢の背中が見える距離までになった。

しかしそれ以降、松本が点棒を伸ばした以外はさほど3者の点棒に差がつかず南4局を迎える。

南4局3本場 供託2本 親・滝沢 ドラ【1ピン】

親番の滝沢が【東】をポンしてホンイツの聴牌を果たす。

カン【6ソウ】と少々不服な待ちではある物の打点が12000もある大物手。

これを受けても滝沢の上家の亜樹、着順の浮上を狙い清一色に向かい打【1ソウ】を選択する。

亜樹は、清一色をツモれればきっかり堀の点棒を交わせる。

滝沢はこの亜樹が切った【1ソウ】をチーして【3ソウ】【6ソウ】聴牌の待ち変えを拒否する。

もし【1ソウ】をチーしてしまえば自分のホンイツが相当進んでいる事が他家にバレ、これ以上ソウズが出されないかもしれない。しかし河にソウズが余っていない今ならば、他家から【6ソウ】が放たれる可能性もあるとみたか。

亜樹が【5マン】をカン【5マン】の形でチー!

かなりの急所から捌け、清一色へと真っすぐ突き進む。そして堀にしてもこの亜樹の仕掛けを黙ってみてはいられず、滝沢が捨てた【白】をポンし、

自分でアガリへと向かい自分の着順を守りに向かう。
そして亜樹は【6マン】を引き入れて、

【2マン】【3マン】待ちの清一色聴牌で打【3ソウ】を選択。そしてこの亜樹が切った【3ソウ】を滝沢はチーして、

【1ソウ】【4ソウ】に待ち変え。滝沢は【1ソウ】をチーしていないので【1ソウ】は完全に盲点になり【1ソウ】は止めきれないかもしれない。

そして滝沢から【4ピン】が切られるとこれに堀が長考。

チーして打【4ソウ】とすれば【6マン】【9マン】の聴牌ではあるが、これは滝沢に切りにくい。滝沢の河を見ると【1ソウ】【4ソウ】は無さそうだが【4ソウ】【7ソウ】待ちが十分にあり得るし、前巡に亜樹が【5ソウ】を通した事もあってソウズの危険度はさらに上がっている。

しかも滝沢が亜樹に8000は8900を直撃すれば、自分はまさかの2着目に浮上する。鳴かずに降りる選択も十分にあったが、

ここはチーをして打【4ソウ】として聴牌を取りに行った。亜樹にツモられてしまうと全てが終わりなので、自分で蹴りに向かう事にしたか。

これが滝沢のアタリ牌で【東】ホンイツ赤の12000の手痛い放銃となり、続く4本場は亜樹がマンガンを松本からアガって、堀は悔しいラスのまま終局してしまった。しかし苦しい東場からオーラスに来て2着目まで見える所に来た堀の雀力は流石だと感じた。

まだまだどう転ぶか分からないMリーグ。今後の展開からも目が離せない事は必至だ。

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