東1局から劣勢に
立たされた堀慎吾。
力で不運を
捻じ曲げにかかる!
文・危険な鬼太郎【月曜担当ライター】2022年1月17日
東1局から大物手に放銃してしまいズルズルと何も出来ずそのままラスを引いてしまう。麻雀を打っている方ならば何度もそんな経験を積んでいる事だと思う。
しかし、そんな不運な展開に陥った時の脱却方法が選手によってかなり違うのがMリーグの面白さだと私は個人的に感じている。
【2回戦】
東家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
南家:松本吉弘(渋谷ABEMAS)
西家:二階堂亜樹(EX風林火山)
北家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
東1局1本場 親・堀 ドラ
滝沢が絶好のを引き入れてリーチ宣言!
リーチタンヤオピンフドラ、高めで一盃口が付く待ち。これに放銃する事になってしまったのが親番の堀!
滝沢からのリーチの一発目にを引き、滝沢の河にが捨てられているのでペンやカン警戒で打の方を先に選択。なまじ自分の手がドラ赤の勝負手で、滝沢には通っていない無筋が数多くあるのでこのの1つ分の筋は軽くプッシュ出来る。
しかしこのがまさかの高めで、堀は滝沢のリーチ一発タンヤオピンフ一盃口赤の跳
満! 12000の放銃となってしまう。
堀にとって悪い展開は東2局も続き、親番の松本がリーチを打つとなんとこれを一発ツモ!
松本がリーチ一発ツモピンフ赤裏の跳満! 6000オールのツモアガリ! こんなに差がついてしまうと堀も着順浮上を狙う事が難しくなってしまう。
東2局一本場 親・松本 ドラ
亜樹が序盤にをポン!
手の中にドラドラ赤があるのでこれを使いきれればすぐにマンガンになる。
これを受けてイーシャンテンの堀が小考えながら打として三色のイーシャンテンに構える。
場も中盤に差し掛かっており本音を言えばドラ側のを先に打ちたいが、を打ってしまうとドラのを引いた時に対応が出来なくなってしまう。なのでかなり渋々を手の内に残す。
するとあっという間に親番の松本がをポンして
ドラのの聴牌をして、亜樹も松本が切ったをチーし、
他家に戦う姿勢をアピールしてきた。急に場が沸騰し、その後堀が三色の聴牌をして長考。
打とすればカンの三色聴牌ではあるが、素人目から見てもかなり嫌な形で聴牌をしたものだ。
自分の目からドラが1枚も見えていない。つまりこのカンでリーチをしてもドラをたくさん持っているかもしれない鳴いている二人からの攻め返しも考えられる。それにこのは他家に今アタる可能性も十分ある。でもし放銃すれば、ドラが絡んでマンガン以上の失点もあり得るので怖い所だが…。
今自分が断ラスである事を考えると、このチャンス手でそう泣き言も言ってはいられない。
堀は打としてリーチ宣言をすると、
これが松本のアタリ牌でドラ1で2900は3100の放銃。中々堀に展開が向かない。
東3局4本場 供託2本 親・亜樹 ドラ
親番で現在3着目の亜樹が勝負手を入れてリーチ宣言!
リーチタンヤオピンフ赤の待ち。さっきからリーチの打点が全員高すぎる。この亜樹のリーチに困ったのが手牌をパンパンに構えていた堀。
手の内に通りそうな牌がしか無く、を打っても後が続かないので自己都合でを強打。3着目の亜樹がアガってしまうと、いよいよ自分のラスが決定してしまいそうなので足掻きたい所ではあるが…。
堀は次巡にさらなる無筋のを掴み、
ここでイーシャンテンを壊す無筋の打を選択。ここはイーシャンテンキープをする打を選択する人も多そうだが、堀はここで柔軟な形を目指しに行く。
そして堀はを引いた後にさらにを引いてド無筋のも叩き切っての追っかけリーチ宣言!
リーチのみではあるものの待ちは十分に勝機がある待ちに見える。そして堀は見事にこれを一発ツモ!