トップを左右するノーテン罰符！ シビアな点棒状況の中で掴み取った伊達朱里紗の辛勝【Mリーグ2021観戦記 1／31】担当記者：危険な鬼太郎

 

堀は打とし、伊達にタンヤオ三色赤赤の12000の放銃。1回戦から通してサクラナイツにはきつい展開が続いている。

東4局　親・多井　ドラ

伊達が含みでをチー！

 

露骨にマンズのホンイツに向かう。

この仕掛けを受けて親番の多井が長考。

 

場に高いピンズのカンターツを払っていくのが普通に見えるが… もしくは伊達がマンズのホンイツっぽいので切りもバランスが取れている打牌に見えなくもない。

しかし多井はここで、

 

全てを保留する打を選択。とを自身で固め、だけは絶対に良いターツなのでそこだけを決めた。多井らしい柔軟な手筋に見える。

これが功を奏して多井は終盤にの聴牌を入れ、小林が切ったを捉え。

 

、赤赤の9600点のアガリ。トップ戦線に名乗りを上げる。

南3局　親・伊達　ドラ

多井がド終盤に聴牌を入れてこれをヤミテン。

 

この2600点を他家からアガってオーラスに進んでも、伊達との差はたったの千点差なのでリーチを打って差を広げる手もあるが、多井は下家小林の国士風味の捨て牌を評価したか。

対してラス目の堀はお構いなしに、

 

五枚切れののピンフ待ちでリーチ宣言！ オーラスを迎える前に、小林との点差を少しでも縮めにかかる。

多井はこの堀のリーチに対してある程度の押し返しを見せていたものの、残りツモ番1回を残し、

 

ド危険パイのを引いて長考。堀に通っていない数少ない筋だ。

多井は是が非でもこのを切り通したい。そうすれば伊達よりも1400点上でオーラスを迎える事が出来る。そうなれば堀が小林からアガル事や、小林の安いツモアガリなどで展開トップを取れるかもしれない。

オーラスをトップ目で迎える事さえできればその特権にありつける可能性もあるが…。

 

ここでも多井は打として選択を保留。マンズは危険すぎるのでを切って回る。マンズを首尾よく引ければ安全に聴牌が取れてよし、ソウズの方が伸びて聴牌した場合でもを切って聴牌を取るバランスを残す事が出来る。

多井は牌が割れんばかりに牌をツモり、マンズを引く事を願っていたが…。

 

無常にもを引き聴牌が取れず、堀の一人聴牌でオーラスに突入となった。

そしてオーラスは堀がきっかりと小林を逆転できる手をツモアガリ、

 

、、赤の1300－2600をツモアガって4着から3着に浮上した。タラレバになってしまうが、多井がラス前にを切って聴牌を取っていれば親かぶりを受けても100点差でトップだったため、かなり手痛いノーテン罰符になった。

 

ポイントを3桁に乗せたチームが5チームもいて、ますます混戦になりつつある今期のＭリーグ。来週あたりには、ポイントを意識した麻雀を打つチームが出てきてもおかしくないように見える。