決まり手は5万点持ちからの猛烈プッシュ 百花繚乱の舞台で黒沢咲が輝く!【Mリーグ2022-23観戦記1/26】担当記者:ZERO/沖中祐也

決まり手は
5万点持ちからの
猛烈プッシュ
百花繚乱の舞台で
黒沢咲が輝く!

文・ZERO/沖中祐也【木曜臨時担当ライター】2023年1月27日

肌を刺すような冷気が日本列島を襲ったとある日の第2試合、示し合わせたかのように4輪の花たちが卓上へ身を寄せ合っていた。

第2試合

東家:茅森早香
セガサミーフェニックス ▲42.2pt

南家:伊達朱里紗
KONAMI麻雀格闘倶楽部 +280.7pt

西家:二階堂亜樹
EX風林火山 ▲16.8pt

北家:黒沢咲
TEAM雷電 +21.3pt

実況:日吉辰哉
解説:河野直也

Mリーグの歴史で女性卓は過去に5回あったという。
その女性卓の中で、3戦2トップ・2着1回と活躍しているのが…

黒沢である。自身の成績も、チームの成績もプラマイ0ポイント付近で揺れている。
第1試合でオーラスに劇的なラス→1着を決めた瀬戸熊に続けるか。

東1局、その黒沢の手牌。

【9ソウ】をツモり、【7マン】を切れば【1ピン】【4ピン】【3ピン】待ちのテンパイとなる場面。ただしドラも役もない。
リーチに踏み切るか。(黒沢検定2級)
5年も黒沢の麻雀を見ていればわかる。おそらくこのテンパイはセレブの口には合わない。

となると、タンヤオ確保の【9ソウ】ツモ切りか…いや!

黒沢は【3ピン】を切った。
こうしておくことで、ドラ周辺をツモったときに高打点になりうるリーチが打てる。

例↓
【4マン】【5マン】【6マン】【2ピン】【2ピン】【2ピン】【4ソウ】【6ソウ】【6ソウ】【6ソウ】【7ソウ】【8ソウ】【9ソウ】 ドラ【4ソウ】

心には常に高打点を。黒沢家ではリーチのみはテンパイと言わないのだ。

すぐに裏目の【3ピン】をツモるが、セレブは牛丼を知らないんだから仕方ない。
そんなセレブに次の分岐が訪れる。

【7ピン】をツモりまたしてもあらゆる高打点ルートを考え、黒沢は何を切ったか。(黒沢検定3級)

今度は【9ソウ】を切った。
【7ピン】周りをツモってのタンヤオリーチの他に、2手変化にはなるが

【5マン】【6マン】【7マン】【2ピン】【2ピン】【2ピン】【5ピン】【7ピン】【5ソウ】【6ソウ】【6ソウ】【6ソウ】【7ソウ】 ドラ【4ソウ】

567の三色を見ているに違いない。(678は先に【3マン】【6マン】【9マン】のテンパイになるのでなかなかならない)
こうして

【8ピン】をツモって再度のテンパイ。結局、安目でリーチのみとなるかなり不満なテンパイだが、巡目との兼ね合いでリーチを打つよりない。問題は【4マン】【7マン】どっちを切るか。
茅森早香の名前の上には、【7マン】待ちと書かれている。

この時、茅森は

【4マン横向き】【5マン】【6マン】のリャンメンチーを入れていた。
「456リャンメンチーにイッツーあり」とは、古のゼロ秒戦術。
ただ、この戦術には難点がある。

放銃した後に思い出すのだ!

茅森は格言通りにイッツーのペン【7マン】待ちだったが、これを黒沢はしっかりと

【4マン】を切ってかわしていく!

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