決まり手は
5万点持ちからの
猛烈プッシュ
百花繚乱の舞台で
黒沢咲が輝く!
文・ZERO/沖中祐也【木曜臨時担当ライター】2023年1月27日
肌を刺すような冷気が日本列島を襲ったとある日の第2試合、示し合わせたかのように4輪の花たちが卓上へ身を寄せ合っていた。
第2試合
東家:茅森早香
セガサミーフェニックス ▲42.2pt
南家:伊達朱里紗
KONAMI麻雀格闘倶楽部 +280.7pt
実況:日吉辰哉
解説:河野直也
Mリーグの歴史で女性卓は過去に5回あったという。
その女性卓の中で、3戦2トップ・2着1回と活躍しているのが…
黒沢である。自身の成績も、チームの成績もプラマイ0ポイント付近で揺れている。
第1試合でオーラスに劇的なラス→1着を決めた瀬戸熊に続けるか。
東1局、その黒沢の手牌。
をツモり、を切れば待ちのテンパイとなる場面。ただしドラも役もない。
リーチに踏み切るか。(黒沢検定2級)
5年も黒沢の麻雀を見ていればわかる。おそらくこのテンパイはセレブの口には合わない。
となると、タンヤオ確保のツモ切りか…いや!
黒沢はを切った。
こうしておくことで、ドラ周辺をツモったときに高打点になりうるリーチが打てる。
例↓
ドラ
心には常に高打点を。黒沢家ではリーチのみはテンパイと言わないのだ。
すぐに裏目のをツモるが、セレブは牛丼を知らないんだから仕方ない。
そんなセレブに次の分岐が訪れる。
をツモりまたしてもあらゆる高打点ルートを考え、黒沢は何を切ったか。(黒沢検定3級)
今度はを切った。
周りをツモってのタンヤオリーチの他に、2手変化にはなるが
567の三色を見ているに違いない。(678は先にのテンパイになるのでなかなかならない)
こうして
をツモって再度のテンパイ。結局、安目でリーチのみとなるかなり不満なテンパイだが、巡目との兼ね合いでリーチを打つよりない。問題はどっちを切るか。
茅森早香の名前の上には、待ちと書かれている。
この時、茅森は
のリャンメンチーを入れていた。
「456リャンメンチーにイッツーあり」とは、古のゼロ秒戦術。
ただ、この戦術には難点がある。
放銃した後に思い出すのだ!
茅森は格言通りにイッツーのペン待ちだったが、これを黒沢はしっかりと
を切ってかわしていく!