堀慎吾は本当にMVPを諦めたのか？【Mリーグ2021観戦記3／4】担当記者：越野智紀

親に対しての安全牌が以外に2枚あるのも強みです。

たろう選手と堀選手の動きに挟まれた伊達選手は自分の手では間に合わないと判断してはツモ切りして守備的に進めると

ドラのを引いても慌てることなく相手との距離感を冷静に分析。

堀選手のポン後の安全牌の切りを見てガッツリ中抜きの切りとしました。

を引き入れていた堀選手は勝又選手からで2,000点の出アガリ。

全員が絶妙なバランスの押し引きを見せ続けていきます。

東３局１本場。

ドラ無し赤無しの手で今回もまず守備を重視した選択の切りを見せると

ピンズがリャンカン形になってもは温存して切り。
ここまで誰も油断をしない、登場人物全員丁寧な集団です。

を暗カンしていた伊達選手からドラ単騎待ちのリーチ

親のたろう選手からポンが入った直後に

想定外のを引いてフリテンの待ちでテンパイした堀選手。

を切れば高目三色のテンパイですが、は場に見えてなくては現物。

ここまで丁寧丁寧丁寧に打ってきた堀選手ならばは切らないだろうと見ていると、当然のようにを持ち上げ

揺れたり震えたりせずにリーチ宣言です。

…え？ 追っかけフリテンリーチ！？

さっきまでの丁寧な堀選手はどこかに消えて、いつもの攻撃的な男が帰ってきました。
むしろここでリーチを打つのが堀選手の丁寧さなのかもしれません。

この局はたろう選手のアガリになりましたが、ここから堀選手が３回のアガリを決めてトップを逆転。

オーラスの親番でタンヤオドラドラのテンパイを入れていた堀選手が

流局するとノーテンを宣言してトップを確定させる選択をしました。

もし２番手のたろう選手がハネマンツモでも届かない点差になっていたらテンパイ連荘していたかと質問すると

「普段から開けることはないです。ドリブンズ２着ならもう絶対ですね。結局次の局どうしてもたろさんの動向を気にしなきゃいけないんで、あまり開けたところで得がなさそう」

と、冷静な状況判断。
フリテンリーチの時にはMVPを目指しているのかと思いましたが、最後のノーテン宣言を見るとどうやらそうでもありません。堀選手の優先順位は個人首位よりも正しい選択をすること、その一点にありそうです。

（丁寧に内川選手の本を宣伝する堀選手）