それは、あまりにも無慈悲な魔王の鉄槌…… 賢者に突き付けられた残酷な現実【Mリーグ2021観戦記3/4】担当記者:渡邉浩史郎

それは、あまりにも

無慈悲な魔王の鉄槌……

賢者に突き付けられた

残酷な現実

文・渡邉浩史郎【金曜担当ライター】2022年3月4日

【第2試合】

東家:松ヶ瀬隆弥EX風林火山
南家:沢崎誠KADOKAWAサクラナイツ
西家:佐々木寿人KONAMI麻雀格闘倶楽部
北家:園田賢赤坂ドリブンズ

レギュラーシーズンもいよいよ最終盤。

ドリブンズと麻雀格闘倶楽部の直対は本日二戦目を含めて残り3戦。現実的な条件が残るか消えるか、今日この日に全てがかかっているといってもいい。

ドリブンズからは園田。

この大終盤、やはりドラ1指名の園田に期待が寄せられた。

対する格闘倶楽部からは寿人。

今期、「不調」と言われながらも頼もしすぎる二人の「新人」のおかげでここまで来ることができた。ここをトップで迎えれば、レギュラーシーズンを四年連続プラスで終えることも夢ではない。全コナミサポーターの夢を背負っての登板となった。

【東3局】

東場、手牌が入ったのは園田。メンピンドラドラ。寿人の親に被せる高打点の先制リーチが入る。

ここに追いついたのは寿人。しかし【3マン】【6マン】は既に6枚見え。【4マン】【5マン】はどちらもワンチャンス。ここは……

聴牌を取らずに現物を一枚外して迂回。

いくら親とは言え、直対相手のドリブンズのリーチにカチコミをかけるには弱い待ち。

近年言われる「寿人の変化」、「柔」の麻雀を見せた。

園田の海底は【6マン】。「これにはガクッと来た」と語る寿人だが、一番ガクっと来ているのは園田だろう。

【東4局】

親の園田がドラドラからタンヤオ仕掛けで発進。赤の受け入れもあるので仕掛けても12000の目が残る。

目論見通り、次巡引いたのは【2ソウ】

そしてするすると聴牌。これが寿人から直撃なんてことになれば大事件だが……

ここは沢崎が園田の現物【發】バックで躱しにかかる。

七対子狙いで【發】を持っていた寿人。自身のアガリ最大限なら【3ソウ】を切りたいが……

迷いなく【發】を打ち抜いた。

これで沢崎に放銃しても、園田にアガられるよりはマシだろうという判断。

見事状況にはまり、園田の超大物手を二人がかりでつぶした形となった。

東場は非常にスピード感のある展開で、さしたる点差もつかないまま運命の南場を迎える。

【南1局】は親の松ヶ瀬の2000オール。

これで寿人がラス落ち。園田は自身が浮かび上がれば並びが出来上がる。絶好のチャンスが訪れた。

【南1局1本場】

北家園田が自風でドラの【北】を早々に暗刻にしてこれでポンチー自在の形!!

しかし先に聴牌が入ったのは沢崎。ピンフ赤1。当然リー……

ダマだ! 【9マン】が親の現物、【6マン】が中筋。親の河は既にいつリーチが来てもおかしくない。「この局での下振れを引きにくくする」ダマテンを選択した。

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