それは、あまりにも無慈悲な魔王の鉄槌…… 賢者に突き付けられた残酷な現実【Mリーグ2021観戦記3/4】担当記者:渡邉浩史郎

全員の河が濃く、園田も持っていられないとばかりに【發】を引いて【6ソウ】切り。

余りにも痛い裏目。ここは単純受け入れ枚数と、親に対して【7ソウ】が現物であることも考えて打【發】

その隙に沢崎のツモアガリ。

もし仮に沢崎がリーチを打っていたら……

ここで【6ソウ】より【發】が選ばれ……

松ヶ瀬の躱しの副露が生まれて、展開は全く別物になっていたであろう。

ここは沢崎の老練な選択が見事はまった形だ。

【南2局】

またしても園田に勝負手。カンチャンながらもドラドラ。当然のリーチだ。

これが山に無かったが……

最終手番で松ヶ瀬が聴牌!

【9マン】【7マン】のノーチャンスで単騎、シャンポンにしか当たらない牌。しかし生牌でドラということもあり、相手がリーチに来やすい・放銃したら致命傷な待ちでもある

【7マン】は宣言牌【4マン】の筋だが自身から【7マン】四枚見えのため、単騎・シャンポンがない。また【8マン】が三枚・【6マン】が三枚見えており、カンチャンならダブルワンチャンス、ペンチャンでも【8マン】のワンチャンスだ。

降りるなら安全牌はいくらでもある。

松ヶ瀬の結論は……

【7マン】で聴牌を取った!

これが園田のアガリ!! 5200で、出所は多少悪いがトップラスへ向けて大きな素点を手に入れた。

【南3局】

ここまで無風だった寿人。今期は特に参加率が低く、常に受けっぱなしだった印象がある。今日もそうなってしまうかと思われた矢先……

親番で先制聴牌を果たす。【4マン】【5マン】の変則待ちだ。

ここに沢崎が飛び込んでしまう。河が強く、まだまだ通っていない筋が多い。躱し目一杯のために打った中筋の【赤5マン】が……

 

リーチ赤赤そして、裏ドラを一枚のっけて12000の大きなアガリ。寿人の急浮上で、園田はいきなり厳しい条件をたたきつけられた。

【南3局】

風向きが変わったか、いきなり寿人に手が入りだす。6巡目にして三色赤ドラドラ。ツモって6000オールの超ド級の聴牌だ。

園田の手にはいつ出てもおかしくない【6ソウ】が。

しかしそこにリーチが入る。沢崎のシャンポン待ち。こちらも山に残っている。

これを受けて寿人は……

ツモ切り追っかけ!!

この状況下での寿人のツモ切りリーチ。役ありでしかも打点があるという宣言をしていると考えていいだろう。

地獄は園田だ。

安牌がなく、宣言牌筋の【8ソウ】を渋々切らざるを得ない。

回りまわって何とか聴牌。

【6ソウ】は寿人の中筋。沢崎には【9ソウ】が通っていて【4ソウ】がワンチャンス。躱せれば大きいが、自身は役なしの愚形聴牌。ここは……

押さず。出アガリの効かないカン【5マン】で沢崎・寿人に放銃しての並びはあまりに悪すぎる。希望は寿人から沢崎へのマンガン放銃といったところだろうか。

開かれたカン【6ソウ】を見て園田は何を思っただろうか。

とにもかくにも何とか命をつないでいく園田。

【南3局2本場】でも【中】一鳴きから発進するも、松ヶ瀬のリーチと寿人の仕掛けに降ろされ……

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