一切甘え無し!
アガリ放棄の鉄壁守備
村上淳が魅せる一牌の重み
文・危険な鬼太郎【火曜担当ライター】2021年2月2日
タイトル アガリ放棄の守備を見せる村上淳。村上が魅せてくれた1牌の重み
麻雀は攻撃に華があるゲームだ。リーチを打っての高打点のアガリや、仕掛けやリーチに対して無筋をバンバン打っている麻雀は観ていて楽しい。
しかし、麻雀に勝つ為に最も重要な物は守備力。とても地味で目立たない物だがこれが無い人は麻雀で安定した成績を残す事が出来ない。
今回はタイトルを数多く取りMリーガーの中でも安定した成績を残している、村上淳の鉄壁の守備を少しだけ紹介していこうと思う。
2月2日 2回戦
西家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
東2局1本場 親・村上 ドラ
親番の村上が世界一大きな声でリーチ宣言。
親番でドラ1内蔵のリャンメンリーチを打つほど気持ちの良いものは無い。
これに魚谷が村上の当たり牌のを抑えながら聴牌を入れてのリーチ宣言。
手の内にドラを2枚抱えてのカン待ちでの追っかけリーチ。ただ…魚谷のカンは山に残っておらず、村上のだけしか山に残っていなかった。
村上は力強くをツモリきっかり裏も乗せる!リーチツモドラ裏の4000オール!
守備力の高い選手に点棒を持たせると後が怖くなる。
東2局2本場 親・村上 ドラ
村上が真っすぐに手牌を進める。
僅か5巡目にしてドラ赤のイーシャンテン。この巡目なら村上はをギリギリ払っていくのか?と思いきやここはを切ってのイーシャンテンをキープ。
3900点のイーシャンテンならまだしも7700点の手ならば、リャンシャンテン戻しは損になると見たか。
村上が一番手になるかと思いきや先手を取ったのは意外にも黒沢。
リーチのみだがリャンメン待ちの。
このリーチに村上は苦しむ。
リーチ一発目に黒沢の現物を持ってきての長考。現物はとしかないので降りきれないし、この勝負手の手牌では降りたくはない。
切りたいのはだが…リーチの一発目に無筋を打ってしまっては一発がついて打点が倍になる危険もある。それにを切った後にも押すのか?と考えれば切りも微妙になってくる。
村上は苦渋のツモ切り。これがオーソドックスな選択か。
切っているを持ってきてまたもや考える村上。
5枚見えのは切りにくい。だがは自分の手がフリテンなので切りたい。だが、黒沢にこれが当たる可能性は結構ある。
どちらにせよ安全牌も足りないのでなにかしら危険牌を切って手を進めなければいけない。
ここは打。こうしておけばとりあえずペンとの7700のイーシャンテンには取れるし、ソウズの周りを引けばと落としての危険なを使いきれる。
が切りにくいのならば打はとてもバランスがいい、攻守兼用の素晴らしい一打に見える。
当然攻めっ気たっぷりの村上は程度の牌はしっかりと押して。
黒沢にリーチのみの1600の放銃。
このを止めるほど村上は弱い打ち手ではない。このを止めたのではを切った意味が無くなってしまう。日和らずに無筋をキチンと打つのも大事な事だ。
東3局 親・魚谷 ドラ
親番の魚谷がをポン!
そこそこ手牌がまとまっている良い手牌だ。
これに対して驚きな対応を見せたのが魚谷の上家の村上。