Mリーグweeklyダイジェスト
2022年111月21日〜11月25日
■11月21日(月)
対戦カード:赤坂ドリブンズ・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス・U-NEXT Pirates
第1試合
瑞原がトップ目に立ってオーラスを迎えたが、親番の茅森が粘りを見せ、全員が2万点台で最終局を迎える。誰が勝ってもおかしくない状況だったが、ここは瑞原が押し切ってトップを獲得、個人成績で首位に浮上した。
1位 瑞原明奈(U-NEXT Pirates)+52.4
2位 日向藍子(渋谷ABEMAS)+3.3
3位 茅森早香(セガサミーフェニックス)▲17.3
4位 園田賢(赤坂ドリブンズ)▲38.4
【観戦記】
混沌とする中盤戦 瑞原明奈の堅実な一打が、パイレーツを導く確かな灯火となる(江嵜晋之介)
第2試合
魚谷が2度の満貫ツモを含む3度のアガリを決めて着実に加点していき、開幕戦以来の2勝目を快勝で飾った。最後まで逆転の可能性を探って戦った村上だったが、アガリゼロ・放銃ゼロの4位と、悔しい結果に終わっている。
1位 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)+63.4
2位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)+8.1
3位 鈴木優(U-NEXT Pirates)▲23.3
4位 村上淳(赤坂ドリブンズ)▲48.2
【観戦記】
困難の中でも最善を 村上淳、苦渋の選択で示した矜持(東川亮)
■11月22日(火)
対戦カード:EX風林火山・KADOKAWAサクラナイツ・KONAMI麻雀格闘倶楽部・TEAM雷電
第1試合
非常にスピーディーな展開となった一戦は、南3局の満貫ツモでトップ目に立った本田が逃げ切って個人連勝を決めた。岡田はオーラスにツモか直撃で逆転トップとなるテンパイを入れたが、最後は2位キープのアガリで試合を終えている。
1位 本田朋広(TEAM雷電)+53.6
2位 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)+11.1
3位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲14.4
4位 二階堂瑠美(EX風林火山)▲50.3
【観戦記】
麻雀の実力に速さは関係あるのか 今期最速半荘に考える打牌速度の意味(ZERO / 沖中祐也)
第2試合
勝又が南場の親番で大きく加点してリードを広げるとそのまま逃げ切って個人連勝を決めた。連闘となった寿人だったが、初戦の3位に続いてこの試合はマイナスのラスと、厳しい結果となってしまっている。
1位 勝又健志(EX風林火山)+76.3
2位 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)+4.3
3位 黒沢咲(TEAM雷電)▲19.6
4位 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲61.0
【観戦記】
■11月24日(木)
対戦カード:赤坂ドリブンズ・EX風林火山・KONAMI麻雀格闘倶楽部・U-NEXT Pirates
第1試合
松ヶ瀬隆弥が東1局、南2局と高打点のアガリを決めて快勝。道中のゲームメークも盤石で、今の充実ぶりが伺えるゲームとなった。仲林は11月に出場したここまでの4戦で全て2位。勝利こそ遠いものの、要所要所での鋭い打ち回しによってポイントをキープしている。
1位 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)+62.2
2位 仲林圭(U-NEXT Pirates)+4.9
3位 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)▲15.6
4位 丸山奏子(赤坂ドリブンズ)▲51.5
【観戦記】
やれることは絶対に、逃さない。U-NEXT Pirates 仲林圭 音速のドラポン!(ゆうせー)
第2試合
東3局の親番で見事なハネ満を決めた高宮が終盤までリードを保っていたが、オーラスで親番の勝又がアガリを重ねて逆転し、個人連勝、EX風林火山がデイリーダブルを決めた。この結果、個人ポイントランキングは松ヶ瀬が1位、勝又が2位と、風林火山の男性選手2人が名を連ねることとなった。
1位 勝又健志(EX風林火山)+62.4
2位 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)+11.1
3位 小林剛(U-NEXT Pirates)▲15.5
4位 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)▲58.0
【観戦記】
ジャイアントキリングはならずとも 高宮まりが示した 未来への可能性(東川亮)
■11月25日(金)
対戦カード: KADOKAWAサクラナイツ・渋谷ABEMAS・セガサミーフェニックス・TEAM雷電
第1試合
序盤から瀬戸熊が持ち点を伸ばすも松本が猛追。オーラスはアガリ勝負の展開に。いずれもテンパイにたどり着くも、最後は松本がアガって決着、リーグトップに並ぶ4勝目を挙げた。内川と茅森は同点の3位で試合を終えている。
1位 松本吉弘(渋谷ABEMAS)+66.9
2位 瀬戸熊直樹(TEAM雷電)+22.3
3位 茅森早香(セガサミーフェニックス)▲44.6
3位 内川幸太郎(U-NEXT Pirates)▲44.6
【観戦記】
松本吉弘VS瀬戸熊直樹 若きヒットマンと猛獣熊、奇しくも同じ構えの先には……(渡邉浩史郎)
第2試合
渋川が東城とのデッドヒート、さらにはオーラスで親番・白鳥の真っ向勝負を制し、2勝目をゲット。この日はサクラナイツのチームPVイベントが行われており、会場に集まったファンの喜びもひとしおだっただろう。久しぶりの出場となった萩原は、マイナスの4着となってしまった。
1位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)+76.5
2位 東城りお(セガサミーフェニックス)+20.8
3位 白鳥翔(渋谷ABEMAS)▲27.4
4位 萩原聖人(TEAM雷電)▲69.9
【観戦記】
見ているだけだった背中 けれど今こうして、俺たちは戦っている 渋川難波が同世代の雄と並び立った日(後藤哲冶)
■ピックアップMリーグ
入り目を通したメカニズム 堀慎吾の渇求の果ては、さらにその向こう【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・11月22日】
堀慎吾がリーチに対して一発で無スジ3mを切った場面、そこにあった鋭く深い思考について触れられている。
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魚谷侑未・鈴木優のかつて師弟だった二人の派手ではないがしっかりとしたプロ同士の戦いを描いた記事。
■11/21-11/25の結果
週の勝ち頭はEX風林火山。勝又健志・松ヶ瀬隆弥で3連勝し、首位・渋谷ABEMASとの差を100ポイントほど縮めている。一方で苦しかったのは、4選手が出場して4連敗となった赤坂ドリブンズ。200ポイント近くのマイナスで、再び最下位に転落してしまった。
■11/28-12/2の注目ポイント
渋谷ABEMASとEX風林火山が2節連続の対戦。この4試合の結果いかんでは風林火山の首位浮上もあり得るだけに、まずはこの2チームの直接対決に注目していきたい。また、ここまでトップがない村上淳・丸山奏子・滝沢和典・近藤誠一・萩原聖人にとっては、そろそろ初トップへの焦りが出てくる頃ではないだろうか。彼らの起用や、どこまでトップを意識した打ち方をするかも、チーム戦の中での選択も見どころの一つになりそうだ。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。