『師匠と弟子だと師匠のが不利なんですよね』
『なぜなら弟子は師匠の麻雀も取り入れながら新しいことも取り入れて進化していく中で師匠は研究されやすいですからね』
こう語ったのは最高位戦日本プロ麻雀協会の石橋伸洋プロ。(通称ばっしー)
あまり知られてないが、筆者のプロになって初めて出来た師匠はばっしーである。
この日の解説を聞いていて、確かに! とすごく共感したと同時に師弟の関係がかなり前に破綻していた僕達の関係を思い出し、ちょっぴり寂しさもあった。
ちなみに破綻したのはケンカとかではない。
えっ?
そこは興味ないって?
ですよね〜笑
ただ、今も昔もそしてこれからも、筆者の麻雀の基盤はばっしーなのは変わらないし、感謝してもしきれない。
師弟関係というのはそれだけ絆と愛に溢れている切っても切れない、いや切りたくない関係だと再認識した一コマだった。
皆様こんにちは!
週末記事担当、最高位戦日本プロ麻雀協会の河野直也です!
今回の究極の決断は11月21日の第2試合から!
それでは早速スタート〜!
鈴木優・魚谷侑未はその昔、師弟関係にあったと、優が新Mリーガーになった時から話題になっていた。
迎えた2022.23シーズンの開幕戦、師弟対決が早くも見られるとMリーグファンの皆様も大盛り上がり。
開幕戦は魚谷に軍配があがったがこれから幾度となくこの2人の対決が繰り広げられると思うとさらに楽しみが増えることは間違いない。
魚谷侑未という選手は元来、最速マーメイドというキャッチフレーズ通り、仕掛けも多用し、戦況を自分で切り拓くタイプだ。
そして今シーズン。
持ち味はもちろんのこと、少し手組みが変わっているように筆者は感じていた。
元々手役意識も強く、相手の手牌読みにも長けている選手だが、さらにメリハリと安定感、そして何より序盤からの構想力がより明確に打牌に表れていているように思える。
その構想力と手牌推測からの牌残し判断をとくとご覧あれ。
東1局の親が落ち、迎えた東2局。
配牌はこちら。
あまり配牌が良くない手だが、麻雀はこの良くない配牌の構想力がとても重要になってくる。
魚谷はここから打
ターツを切るの!? と思う方もいるかもしれないが、これこそが構想力。
ツモ ドラ配牌から考えるのはまず、狙う役を定めること。
それは人それぞれであるといのが大前提にあり、ここからリーチという役を目指すのならば字牌から切る、マンズが多いから染めてみよう! と思えばマンズと字牌以外から切る。
このように、自分が狙う役を決めれればそれに使わない牌を選べるようになる。
筆者はこれを『消去打法』と勝手に名付けている(が気にしなくていい)。
を切った意図はもちろんマンズのホンイツ構想はもちろん、浮いている6pや7sは孤立牌で優秀な為、タンヤオも見ているだろう。
柔軟な一打。
3巡目、引いてきたによって向かうべき役がホンイツになり、字牌の重なりとマンズには手をかけれないので打。
見据える手役を決めると序盤に方向性が決まるので、選手が何を目指しているのかを考えながら見るのも上達する秘訣に繋がるだろう。
ここで、優の手牌。
前巡にドラを合わせて切り、手牌がタンヤオ牌でまとまってきたが、ピンズの形が3度受けと厳しい受けを解消するべく場に最初にでたをチー。
タンヤオチートイツや三暗刻など高打点が残っていると見ることもできるが、優の持ち味はアガリに対しての嗅覚。
自身の手牌の最終着地点。
これを早い段階で意識し、加点を目指す。
魚谷も得意とする分野で、やはり基盤は似てるなぁと。
優から打ち出されたを魚谷がポン。
ホンイツがメインではあるが、あわよくばチンイツまで見る仕掛け。
実はこの仕掛け
染め手を狙うなら自然である。
だが、このポンをする前に魚谷は優の仕掛けの手牌読みを自身の検討配信でこう話していた。
『チー。ピンズが高くもなくて急所じゃないところから鳴いてるんですよねー。ということはすごく速くて安いか、すごく高いかだなぁ。あとは鈴木さんにだけ見えている急所ってこともあるよねー。受けがまだあるとか受けがあるとか』
今回のドラは。
優の仕掛けがタンヤオだと考えた時高いケースは赤が3枚や2枚、それに三色がついてないかとかを考える。
赤あり麻雀じゃなければ、あまり高い打点が見えてこないので怖さがないのだが、魚谷は自分に赤がないことから、相手が赤を複数枚保持してることも想定にいれる。
だが、高くないケースも考えてるのが魚谷らしい。
なぜなら自分も仕掛けを使う選手だからこそ、こうしたら相手にはこう見えてるというのを知っているのだ。