たしかにそういう話は何度も聞いてはいたのだが、どんな場面でも飄々としている姿をずっと見ていると、いつしか石橋には冷静沈着なイメージが定着してしまった。
しかし内側ではマグマのようにたまっていたのだ。
チームに貢献できずにいる悔しさが。
いつかやりかえしてやるという闘志が。
そして… まだPiratesの一員でありたいという願いが。
戦いを終え、そのためてきた思いが、涙となって溢れかえってきた。
4年間の思いは、止めようと思ってもなかなか止まらない。
冷静沈着なイメージだった男が、子供のようにむせび泣く姿を見て視聴者は初めて知っただろう。
石橋が4年間、ずっと熱い想いを抱き続けてきたことを。
まもなくファイナルが始まるが、その影には多くの誇り高き敗者がいたことを、我々は忘れてはならない。
麻雀ブロガー。フリー雀荘メンバー、麻雀プロを経て、ネット麻雀天鳳の人気プレーヤーに。著書に「ゼロ秒思考の麻雀」。現在「近代麻雀」で戦術特集記事を連載中。note「ZEROが麻雀人生をかけて取り組む定期マガジン」、YouTubeチャンネル「ZERO麻雀ch」
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