堀から切られたをチーしてテンパイ。では役がないのでアガれないが、待ちはなかなかに強い。
しかし、相手にも事情がある。1300-2600ツモで堀をかわして2着になれる白鳥が、ピンフ手でリーチ。ツモって一発か裏を乗せての着順アップを狙った。
さらに、東城からもリーチ。こちらは満貫ツモで3着浮上だ。そして高宮としては、東城にも白鳥にも満貫は放銃できる。それで試合が終われば、自身がトップだ。
なぜ、KONAMI麻雀格闘倶楽部が絶対に落とせない正念場に、実績で勝る佐々木寿人や滝沢和典ではなく、高宮を起用したのか。おそらく、目先の1勝を得るためではなく、残り6戦で逆転優勝をするための起爆剤となる勝利を求めたのだ。高宮がこの状況で攻めきって勝てば、チームに、そして応援しているファミリーに勇気と希望をもたらすことができる。彼女に課された使命と期待、責任は、あまりにも重かった。
ベルセルクは、目の前の相手に、重圧に、打ち勝った。
KONAMI麻雀格闘倶楽部、逆襲のファイナル初勝利。もちろん、まだまだ厳しい状況であることに変わりはない。だが、高宮の勝利が可能性をつないだのも事実だ。
残り6戦、選手たちは最後の瞬間まで、優勝を目指して戦い続ける。
本日は誠にありがとうございました。 pic.twitter.com/tCCW4IlaRL
— KONAMI麻雀格闘倶楽部@Mリーグ【公式】 (@mfcmleague1) April 21, 2022
ファミリーの結束を胸に。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。