麻雀最強戦2019男子プロ代表決定戦「天使の吐息」観戦記【決勝卓】圧倒的リードを誇る金子正輝、追いすがる森山茂和、萩原聖人、鈴木達也、最後に安堵の吐息を吐いたのは…

麻雀最強戦2019

男子プロ代表決定戦

天使の吐息【決勝卓】

圧倒的リードを誇る金子正輝

追いすがる森山茂和、

萩原聖人、鈴木達也、最後に

安堵の吐息を吐いたのは…

【決勝卓】担当記者:危険な鬼太郎 2019年7月13日(土)

 

A卓、B卓と終えて割と接戦で終えた両対局。

決勝卓

東家・金子正輝

南家・森山茂和

西家・萩原聖人

北家・鈴木達也

だが、今回の決勝戦では東初から金子が莫大なリードを築いた。

その過程を紹介していきたい。

東1局 親・金子

いきなり金子がこのリーチ

ダブ暗刻の十分系のリーチ。金子は意外にも最強戦では決勝トーナメントまで残ったことが無い。どんなに強い打ち手でも、運に見放されたものは絶対に勝てない。

そんな過去とは無縁のようなリーチを先制で打ち、高目でツモった。

金子が高目のをツモり、

リーチツモダブ一盃口の4000オールからのスタート。

金子の裏ドラの平均枚数は0.2枚だが、これほどの高打点ならば金子も気にならない。

この後も金子は攻め手を緩めず、なんと6本場まで連荘して45000点ほどのリードを得る。ただ、このほとんどがノーテン罰符などで満足な加点は出来なかった。

東1局6本場

萩原が焦れたのか、らしくないリーチを打つ。

人によってはこの巡目の先制リーチは普通だよ。という人もいるかもしれない。金子の連荘を止めたいからだと。

しかし、萩原は見えない手役を常に追い続けてミラクルなアガリを連発し続けた雀士。この愚形でかつ、打点の低さは凄く萩原らしくない。

その萩原のリーチを高打点で潰す森山。

役牌ホンイツの1300-2600その6本場。まだ勝負は始まったばかりでどう転ぶかは分からない。

 

東2局1本場 親・森山

萩原の先制リーチ。

を先切りしてを残しているのが非常に萩原らしい。ギリギリまで三色は見つつ、カンチャンから入ったのならば無理をせずにリーチ!

ここでをポンしていた親の森山も

萩原の現物のをチー!

からを切ってカンに受けた。

暗刻で役有りだ。

人によってはを切ってシャンポンに受ける人もいるはずだが、森山はどちらも危険牌なのにを切った。これはもちろん、萩原のリーチの筋のの降り打ちを狙ってのものではない。安全度だ。

これはが早い萩原のが裏筋なので切りにくかったんだと私は解釈した。裏筋を知らない方もいらっしゃると思うので、解説したいが長くなるので簡単に解説する。

を早く切る理由とは何だろうか?その答えの多くがからの切りや、からの切りだ。つまりが早いリーチに対してはが危険だということだ。

逆にが宣言牌だと逆には安全なケースが若干増える。これらはMリーグなどでは非常に重要な読みの材料になるので、頭の中に少し入れているとプロの思考も分かるかもしれない。

これに困ったのが達也

いよいよ切る牌が無い。現状安全そうな牌がしかなく、そのは親の森山の役牌臭い仕掛けに対してのAクラスの危険牌。

これはが出るか?

森山のカンチーした後の手出しが。チーテンだとすればその側が濃厚な危険牌。ピンズはドラまたぎで切れない。マンズはもはや何の情報も無い。

ここは辛くもの対子落としでしのぐ。達也の守備力は相当高い。

そしてラス牌のをツモる森山。700は800オールだが、萩原のリーチを交わす価値あるアガリ。

勝負は混沌としてくる。

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