(写真左から)藤沢晴信監督、二階堂瑠美、勝又健志、二階堂亜樹、松ヶ瀬隆弥
松ヶ瀬 始まる前にはレギュラーシーズンで200ポイントが最低条件だとは言っていて、それはクリアできたのですが、チームが優勝できずファイナルにも残れなかったので、自分としては最低条件をクリアできたというくらいです。点数で言うと50点、60点くらいだと思っていて、まだまだやれることはいっぱいあったと思っています。来期はさらにプラスを積み重ねて、チームに貢献できるようにしたいです。勝つのが仕事ですので。
Mリーグには今まで打ったことがない人も何人かいましたし、十分研究はしたつもりでしたけど、実際に打ってみてやっぱり違うという人も結構いましたので、その辺はもう少し細かい修正を加えたいと思っています。
亜樹 昨シーズンまでは3人でしたけど、4人の方が余裕があるんだなと実感したシーズンだったと思います。レギュラーシーズンもセミファイナルもそうですし、気持ちの余裕とかがすごくあったと思います。
優勝したチームがレギュラーシーズンで敗退する、というジンクスがあったじゃないですか。そういうのは特に気にしてはいませんでしたけど、そうならなくて良かったなとホッとする反面、やっぱりファイナルには残りたかった気持ちがすごく強かったので、シーズンでの打ち方ややってきたこととかをきちんと振り返って、反省したり勉強したりするところがいっぱいあると思ったシーズンでした。
勝又 (個人成績について)個人の成績を競うものではないので、それは全く何も考えていません。局面では満足のできる1局や半荘は去年より増えたと思っていますけど、セミファイナルで敗退した、特に僕はセミファイナルではたくさん試合に出させてもらったのに勝負どころで結果を出せなかったので、そこについては来年どうやって克服していくか、勝つために何をすべきかをしっかり考えないといけないと思っています。
瑠美 外から見ている部分と中に入って実際に自分が打ってみるのとは全く違うものだと、元々思ってはいましたけど、それが想像以上だったなと実感しました。
(表情について)個人的にはそんなに変な顔をしてるつもりはなくて、私なんかよりも多井(隆晴)さんとかの方がよっぽど顔に出ているのではないかと思っているんですけど(笑)。どんな形でも、喜んでくれる人がいるのであれば、そのままで行こうかなという感じですかね。別に作っているわけじゃないので。
藤沢 去年の今ごろは夢見心地で、大逆転でインタビューを受けていて、1年経って5位ということで、今は現実を感じています。さらに厳しい現実は、レギュレーションがあるので、来年ファイナルに行けなかったら、この4人から1人変えなきゃいけないんですよね。みんな一緒ですけど、この厳しい現実をどう乗り越えていくかというところ、つまりファイナルは絶対に進出しなきゃいけないと思っています。やはり今年の新チーム、選手を信じるのみで、来期はファイナル進出、優勝を目指します。
いち早く4人の継続は発表させてもらいましたので、スタートは早かったと思います。
-来期の目標を。
亜樹 連覇を狙える唯一のチームということで、王者なんですけど挑戦者のつもりで頑張りますと開幕のときに言ったんですけど、その気持ちは変わらず、今期セミファイナルで敗退してすごく残念な気持ちと、来期こそはという気持ちがすごく強くなっています。今日のファイナルもすごく盛りあがりましたし、やはりファイナルの舞台で戦いたい気持ちがより一層強くなったので、来期はそこに向けて、オフシーズン中にしっかり準備して、勉強して練習して、来期に臨みたいと思っています。
-姉妹で同じチームで戦ったが。
瑠美 EX風林火山で一緒になったのはすごく大事なことなんですけど、生まれたときから一緒なので、そんなに変化はないかな、という感じです。
亜樹 3人から4人になり、チームは2人入ってもらった形になりますけど、松ヶ瀬さんはそんなに面識がなくて、お互い人見知り、みたいな感じだったんですよ。その中で瑠美ちゃんが、チームの和みたいなものを作ってくれる役割をすごくしてくれたと思います。みんなが仲良くしてチームの絆を強くしてくれて、それは瑠美ちゃんだからできたことだとすごく思うので、私はすごく助けられたと思います。
-女性ファン、女性の麻雀プロも増えてきているが、麻雀界を背負ってきた身として、今の状況を見て思うことは。
亜樹 背負っている自覚はそんなにないんですけど、好きで続けてきて、Mリーグが始まったときもドラフト指名を受けてうれしかったですし光栄でした。そう言っていただけていることが今でもすごくうれしいですし、滅相もない、という気持ちもあるんですけど、そうやって言っていただける方がたくさんいるからそうしなきゃいけない、という気持ちがあるのも事実なので、これからも活躍できる場をどんどん作っていって、みんなに背中を見てもらって、女性のプレーヤーがどんどん増えていったらいいなと思います。ファンの方もどんどん増えていってほしいので、これからも頑張ります。
瑠美 女性に限らずですけど、日本国内もそうですし、海外、世界に向けても、日本の麻雀をもっと広めていきたい気持ちがあります。
(文中敬称略)
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さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。