こんなにも勝ちたい
めくり合いは、ない。
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2025年3月20日
レギュラーシーズンも佳境を迎えた。
各チーム、残り5、6試合。
セミファイナルに進出可能な6位までをめぐる戦いの中、
渋谷ABEMSは、

ボーダーラインの真上にいた。
追う8位KADOKAWAサクラナイツは、

この日1戦目、殊勲のトップをとった渋川を、

連投で使ってきた。
迎え撃つ、渋谷ABEMSは、

1試合目に3着だった白鳥を、

こちらも連投させる策に出た。
2戦目に「行くか」という打診を受けて、白鳥はこう話したそうだ。
「ぜひ、行かせてください」
今季、何度もチームを救ってきた白鳥は、

この瀬戸際でも、サクラナイツの追撃を抑えられるだろうか。

第2試合
東家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
南家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
西家:浅井堂岐(セガサミーフェニックス)
北家:鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)
後に、
「アガりたすぎて、ドキドキした」
と話した、

東1局のリーチツモドラドラ赤、2000-4000ツモによるリード。
これくらいの加点では、周りの猛者たちは白鳥を楽にしてくれない。
それは白鳥も分かっている。
だから、東4局、

親番たろうのホンイツ仕掛けに対して、
白鳥は、

このイーシャンテンから、

を切ったのではないだろうか。
決め手として、三色を非常に強く見た選択だ。
本来、形としては、

を切るのが自然である。
打なら、
–
と
–
引きに加え、マンズ、ソウズのリャンメンターツが縦に重なってもテンパイ出来る。いわば、広いイーシャンテンとなるわけだ。
さらに、ドラのを引いても使えるうえ、
をツモったときには打
とすれば678三色が自然に狙える。
また、リャンメンを引いてのテンパイは、三色にならないもののピンフが確定していることも大きい。ダマテンに出来るルートも残る。
だが、

白鳥は、

マンズリャンメンの縦重なりに期待が出来ない場であることからも、567と678、必ずどちらかで「高め三色リーチが打てる」この選択をとった。
赤が入っていない麻雀で、打点を作りにいくときによく見る手順、という印象だ。
先ほど「リーチが打てる」と表現したが、三色という役が確定しないので、「リーチを打たないといけない」テンパイになるであろうこともまた事実だ。