残りスジは
の5本。は危険牌だが、切れないレベルの牌ではない。順位点がこれ以上削られることはないことからも、ここは丸山、超積極策をとった。
松ケ瀬と対峙する丸山。
心なしか、松ケ瀬も不安そうな表情を浮かべている。
松ケ瀬のツモ山にいたのは、
だった。
この局は二人テンパイで流局となった。悲惨な展開でも前を向き、最後の1牌まで攻め続ける姿に今季にかける丸山の気合いを感じた。
続く東4局2本場は、
場を見てソウズに焦点を合わせた瀬戸熊が、技ありの七対子を滝沢から出アガる。
滝沢も負けてはいない。
南1局は、序盤に入った松ケ瀬の仕掛けに対して、瀬戸熊と丸山が対応する展開。その間隙を縫って、滝沢がホンイツを決める。華麗な嶺上開花で6000オールに。
流局を挟んで、丸山南場の親番。
7巡目にこの形だったが、
またしてもこの男、松ケ瀬に親を落とされる。ド高めの赤をツモって2200-4200。
南3局。トップ争いが混沌とする中で、
3巡目の松ケ瀬の手牌がこちら。皆様は何を切るだろうか？
松ケ瀬の特徴として、「そこそこの手でも、愚形があるときには安全牌を確保して進行する」ことが挙げられる。
この手はピンズの染め手とタンヤオがあるので、
を切る方が多数を占めるだろう。
だが、松ケ瀬は「まずは置いておくとして、他をどうするか」と考えているのではないだろうか。実際、このような局面で松ケ瀬は牌を慎重に選ぶことが多い。
大前提として守備力は確保。そこからスタートして、「ピンズの染め手は残す。ならばマンズとソウズどちらを払うか…？」というのを精査しているのだろう。
よってここは、
打
とした。
次巡、
を引いて打。ドラ受けが出来たので、打点を考えてソウズカンチャンを残す。
繰り返すが、「まだ価値がない状態の手で、守備駒を切らすことは極力避ける」のが松ケ瀬流。
少し進んで8巡目。
松ケ瀬はここからドラ受けのカンチャンを打ち出していった。
早めにソウズが埋まれば門前リーチのルートもあったが、この巡目だと愚形リーチドラ1では戦わない、ということだろう。
ここでソウズを払いきって安全牌をため込み、チンイツになったら勝負。そうでなければ字牌を使って盤石のオリを決め込む。という安全保障付きの高打点進行だ。
そこへ、
親の瀬戸熊からリーチがかかる。
松ケ瀬が現物の
を切ると、
「ポン」
丸山も仕掛けて参戦だ！ ドラをツモればトイトイ三暗刻赤ドラ3で倍満という大物手。
この日のためにスリムに構えていた松ケ瀬、
3段目には押し返せるイーシャンテンとなっていた。
そして、
瀬戸熊から切られた
をチーしてテンパイ！ 待ちは。
三者によるめくり合いは、
瀬戸熊がを掴んで、松ケ瀬の勝利となった。
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