ついにがやってきてしまった。
園田は、
打とした。
いったん放銃は回避したが、安全牌が増えていない。このままでは、テンパイと同時にが出ていってしまう。
「お願い…そのけん…耐えて」
応援している者の祈りが天に届いたのか、岡田が次に切ったのはだった。これは園田が2枚持っている牌だ。
それでも園田がスンナリとテンパイすれば危ない。
しかし、園田が持ってきたのは通っていないだった。現物が3枚になってオリ切れる可能性がグッと上がったここで、園田は無理せずに回るルートを選んだ。
そして、仲林が仕掛けてテンパイをとり、
2着キープのアガリを決めて、この半荘は終わりとなった。
園田が1着。赤坂ドリブンズが開幕戦以来のおよそ1ヶ月ぶりのトップとなる、今季2勝目を獲得した。
惜しい敗戦が続く間も、園田は雰囲気を暗くせずに、明るく「なんなん?」と言いながらインタビューに答えていた。
だが、悔しくないことがあるだろうか?
園田の胸の内では炎が燃えていたはずだ。
しかし、園田はその悔しさを明るさへと昇華していった。さらにはその人柄で、試合を重ねるごとにファンを増やしていったように思う。
この試合も「今日こそ、そのけんがトップだ!」と、アツい応援をしていた方が本当に多いことだろう。
さぁ、ファンの期待に答えるべく、今日こそは(今日も)たっぷり喋ってもらおうではないですか。
ひとしきり(インタビュー最長記録5:57『Mリーグ成績速報(非公式)様より引用 』)しゃべった園田、最後で、
どうやらポーズを決めるのを忘れてしまったようである。
これからは勝ちまくるし、もうポーズを忘れることはないですよね。
アナタは赤坂ドリブンズの、そして俺たちのエース、園田賢なのだから。
京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite