勝ったのは何と小林!
堀の入り目のを一発で押したご褒美とばかりにやってきた。
2000/4000のツモアガリで早くも40000点台へ。
さらに小林は加速していく。
続く東3局
ズルゴー―――――!!!!!
と叫びたくなる程の配牌。
ぴったりのトイツ落としと共にリーチが入る。
実況解説席では、この3巡の間に小林はチーテンが入る牌が出たら鳴くのかいう話題が上がっていたが、そんな心配はご無用だった。
程なくして手形が充分形だった村上からが零れて2600のアガリ。
ダマでアガり
鳴いてアガり
リーチしてアガり
そしてその全てにスピード感もある。
まさに小林剛のバリューセットの様な展開で前半戦は進んでいった。
留まる事を知らない小林の勢いに待ったをかける事の出来る選手が現れるのか。
伝家の宝刀
南1局
「ポン」
「ポン」
「ロン」
「……はいっ!」
「……1分で俺の親流してんじゃねーよ!」
小林が仕掛けてから堀の悲痛な叫びまで、たった66秒の出来事であった。
まさに小林の殿下の宝刀の様なアガリだ。ラス目の堀の親をしっかりと素早く流していく。
南場に入っても小林の勢いが衰えない。
南3局
ここまで懸命に攻め抜いたが全くアガリに結びつかない堀。
このままで終わるわけには行かない。最後の意地を見せに行く。
リャンメン2つの1シャンテン。
ここで満貫ツモが出来れば2着目でオーラスを迎えられる。
タンヤオ確定のを引き入れて満を持してのリーチだ。
点棒状況的にもこのリーチには各者押し辛い事もあり、堀の一人旅か。
と、思われたが…
小林が危険牌を1枚も押さずにテンパイを組む。
役が無いが、小林のアガリ牌のが山に3枚も眠っている。
ひょっこりツモも充分にあるが…。
今日の小林には誰も太刀打ち出来ないのか。
700/1300のツモアガリで堀のリーチを非情に交わした。
アガリへの嗅覚が非常に優れている堀がノー和了でフィニッシュは珍しい。
試合後のインタビューでも顔を歪ませて悔しさを語った。