【第2回 #雀魂 #バーチャルインターハイ 最終戦】――まだ終わらせたくねえ 伸ばした手の先に舞い降りた奇跡と現実 ああ、だから歌衣メイカの麻雀は面白い【文 #後藤哲冶 】

先制は歌衣。が、同巡すぐに鴨神が【7ピン】を引いて追い付いた!
このタイミングでの追い付き、待ち、めくり合う相手。条件は全て整っている。

先負、とはならなかったが、見事歌衣から高目の【1ソウ】でロンアガリ。
現状1位のアトラスからの直撃は、現時点で順位が入れ替わる最高の展開。

鴨神の勢いは止まらない。
続く東2局1本場でも。

先制テンパイは【1ピン】【4ピン】待ち。
ここで鴨神は大きな賭けに出る。

このテンパイをダマに構えて数巡。
咲乃から先制リーチが入ったこのタイミングで――

ツモ切り追っかけリーチ……!

「ん~追っかけるけど~……通らば、リーチ」

咲全国編姉帯豊音を思わせる背筋が凍る追っかけリーチ。
ボーナスポイントもここで奪取すれば、いよいよゼウスの優勝が見えてくる。

結果は――

先負達成こそならなかったが咲乃から【4ピン】を直撃。
裏もきっちり乗せて11600点の加点。

続く2本場でも2900をアガって鴨神の持ち点はついに6万点オーバー。
あの日成し得なかった優勝が、もう鴨神の手元にまでやってきている。

苦しくなった咲乃だが、こちらも決して諦めることはない。
神域リーグ最終日も、最後まで笑顔で楽しんでいた彼女。
どんなに苦しい展開になっても、その目はまだ前を向いている。

カン【4ソウ】を引き入れてテンパイ。
カン【2マン】待ちは、ボーナスがつくイーペーコーのテンパイだ。
現状ラス目であることも相まって、これをリーチに踏み切る。

千羽とのリーチ対決になるものの、ここを制して咲乃がボーナスをゲット。
咲乃はまだまだ諦めていない。

続く東3局

ここまで咲乃と同じく苦しいチーム状況の千羽。
この親番で1つアガリが欲しいところ。

【5ソウ】を引いてきて、選択。
【6ソウ】を引けば567三色があり、更に下家の歌衣はソーズの染め手に見える。

「いらない!」

ここは力強くツモ切り。
受け入れ枚数をロスする選択よりも、真っすぐアガリへと向かうルート。

そして次巡、待望の【6ピン】を引き入れる。
リーチピンフ赤3。ツモれば6000オールからの勝負手だ。

これを先負狙いでリーチを打ってきた咲乃から捉える。
一発もついて跳満
千羽が大きく点棒を増やすことに成功した。

そして迎えた東3局1本場
ここで事件が起きる。

鴨神の配牌。
……最強麻雀AIはついにハッキングまでできるようになったのかもしれない(言いがかり)

とんでもないダブルリーチが鴨神から飛んできた。
待ちは【2マン】【5マン】。出アガリが期待できる待ちではないが、十分ツモれる良形の待ちだ。

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