麻雀の実力に速さは関係あるのか 今期最速半荘に考える打牌速度の意味【Mリーグ2022-23観戦記11/22】担当記者:ZERO/沖中祐也

本田が4巡目リーチの5巡目一発ツモ!リーチ・一発・ツモ・赤、電光石火のアガリで2000・4000!

あれ、これどうなった?

35:10 南4局

これまでの最速記録は42:20だから、この局で終わればほぼ記録更新だ。
寿人… 有言実行さすがだぜ…

って、アンタがここで連荘(れんちゃん)するんかーい!
まぁ記録更新のためにアガらないってわけにもいかないもんな。

41:30 南4局1本場

記録更新が無くなったところで(私以外誰も意識していなかったと思うが)どうしてもトップを取りたい岡田が考え込む。

【6ピン】を切って【2マン】【3マン】のシャンポン待ち… だが、【2マン】が2枚切れているので、ここは一旦【2マン】を外すか…

(トップの本田さんとの点差は5400… ツモ・タンヤオ三暗刻。赤をツモればトップ。直撃でも積み棒でトップになれる。そして本田さんは

おそらくピンズのホンイツチャンタとかもあるのかもしれない。
その場合は【2マン】がネックになっているかも。
ピンズのホンイツなら【6ピン】にくっついても勝機がないし、現状の【3マン】待ちなら3人とも持ってなさそうだし、本田さんは切ってくれるはず。)

そういう思考で岡田は

【6ピン】を手放した。

本田がこの【6ピン】をポンして【5ピン】【6ピン】待ちに受けかえ。【6ピン】は盲点になるし、間違って【5ピン】でアガれば倍満である。(チンイツトイトイ・赤)

本田が大物手で締めくくるか、岡田の祈りが届くか…
決着はすぐだった。

寿人から音速で【3マン】が出て3着から2着に。
トップが目の前にぶらさがっていたが、激薄の待ちだけに見逃すことはできない。

岡田はあと1回決め手をアガることできたら… という展開が昨年からずっと続いているが、かといって焦ることなく、踏み込むところは踏み込み、引くところは引けている。
岡田の時代はもうすぐそこまできているように感じる。

逃げ切った本田はこれで連勝。
岡田と比較すると荒削りな面もあるものの「倒れるなら前のめりに」という瀬戸熊のアドバイスをしっかり体現していて、フラフラしているように見えた去年とは別人のようだ。

寿人はリーチもアガリも放銃も、誰よりも早かった。音速の貴公子もびっくりするほどだ。

打牌速度を揃える。
言うは簡単だが、やってみると難しい。
想定外のツモ、仕掛け、リーチ… それを飄々とやってのける寿人は、相手からするとやはり相当やりづらいのではないだろうか。

今後も打牌の間に注目しながら観戦すると、面白い気付きが見えてくるのかもしれない。

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