この炎のシャンポン対決もまた…
流局に終わった。
さらに南3局1本場、伊達の3巡目
伊達はここから打とリャンシャンテン戻しにしゃれこんんだ。
という中ぶくれ形もという4連形も強い形なので当然と言えば当然なのだが、あまりの打牌速度に相当実戦を重ねてきているんだろうなということが伝わってくる。
どんなシーンよりも集中して麻雀を打っているシーンが一番美しいと感じるのは私だけではないだろう。
その伊達の手牌、リャンシャンテンに戻してから時間がかかったものの…
理想的な形となって今度こそのヴァルキュリアリーチ!!
これに対して日向が即座に追っかける!
ヴァルキュリアと待ちが被っているが、リーチ・ピンフ・ドラ2の勝負手だ!
日向はここまで息をひそめていた。
アガった局以外は基本的にオリていて、一段目からベタオリを開始していることもあった。
多井の影響だろうか、メリハリが非常に効いている。
その中でこの局は
全員に通っていないこのを頑張って残していた。
そういえばデビューの年に、同じ形から(その時は)を切り「リャンメンカンチャンを知らないなんて」と炎上したことがあった。日向は受け入れがあることは当然百も承知で、ただスリムに構えただけにも関わらず… だ。
同じ選択を例えば堀とか多井がすると「ふむふむ、やっぱりここはスリムに構えるべきだよな」ってなるのに、日向の場合だけ異常に叩かれる。本当に辛い立場だったと思う。
日向はキリがないからと反論をしなかった。
その分、闇を抱え込んだ。
そこらへんの物語は来月の近代麻雀の追憶のMに描かれる予定なので置いといて、傷ついた日向だったが周りに支えられ、2年目からはふっきれたという。
この日のメリハリの効いた麻雀を見ていればわかる。
自分にできることを愚直に実行し続けた結果、今シーズン唯一のノーラスなど、安定した成績につながっているのではないか。
灼熱のトップ争い。
終盤に勃発した熱きめくりあいだったが、神はまだ決着を望んでおらず
またしても流局。
供託のリーチ棒を4本抱えたままオーラスへと突入する。
さて、答え合わせの時間だ。
観戦記業界初の試みがわかっただろうか?
答えは「流局した局だけを取り上げてみる」である。
観戦記は基本アガリが発生した局をメインにストーリーを作る。やはり麻雀の華はアガリだからだ。
しかし今夜はバチバチにぶつかりあった結果の流局が多かったので、敢えて流局にフォーカスすることにチャレンジしてみた。
命がけ運ゲーム
ウイーン。
運命の牌山がセットされる。
静寂の暗闇の中で華麗な花が4輪、揺れ動く。
抜け出そうとするもなかなか決まり手が出ない。
卓内のマグマはぐつぐつと煮えたぎっていた。
「ポン」
ファーストテンパイは伊達。
このが山に6枚いて、アガリは時間の問題かと思われた。
「ポン」「ポン」
しかし岡田が待ちで追いつく。
「チー」「ポン」