小林剛に続け!
まさに全局参加、背水の陣で
挑んだ石橋伸洋の覚悟
文・山﨑和也【月曜担当ライター】2021年2月1日
2月に入った。レギュラーシーズンは3月中旬で終わるので、いよいよ後半戦だなと感じる時期である。ここからはより一層シビアな戦いになるだろうと予想する。
1試合目を終えてのチーム順位はこちら。中位のチームは大混戦。そこにPiratesが追いかける。船長・小林のトップは大きかった。しかし2試合目でラスになると元の木阿弥になる。何としてでも繋げたい。
2試合目の選手はこちら。
2月1日 第2試合
東家 石橋伸洋(U-NEXTパイレーツ)
南家 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
北家 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
寿人、堀、多井の3人は個人成績上位につけている、誰もが認める実力者だ。その中で、筆者が応援している人物が登場したのである。
石橋だ。
1月14日の2試合目以来の登場となる。10試合ぶりの登板で、1月は3回の半荘ですべてラスに沈んでいた。傍目には陽気に見える石橋だが、並々ならぬ覚悟があったのではないかと推察する。もし船長のトップを台無しにしてしまったら、いたたまれない。
普段は平等に応援している筆者だが、マイナスに沈む選手を応援する持病の関係で、今回は石橋にスポットを当てた。ご了承いただきたい。
東1局。
親になった石橋の配牌。2面子できていて打点も十分だ。初手はシンプルにから。
堀もなかなかの手格好になっていた。ドラに赤が2枚あって、もう123の三色にこだわる必要がないほど。サクラナイツは本日森井監督の誕生日だそうで、トップへの思いは強かったに違いない。
先制リーチをかけたのは堀だった。
石橋はなかなかテンパイまでこぎつけず、難しい立ち位置に。ここは時間を使って無筋の打とした。やなど現物を切ってオリることもできたが、が自身から3枚見えているワンチャンスを生かして攻めていく。
結果は堀がツモアガり、裏も1枚のってリーチツモドラ4の3000-6000に仕上げた。石橋にとっては不安に思える立ち上がり。妙に高い親被りをしてしまった。
東2局。
石橋の手はピンフでまとまりそうな手格好。
カンが埋まってを引けた。ここで一気通貫を見切って打。ドラのもいらないように見えるが、重なったらを入れ替えて頭にできる。
石橋の行く手を阻もうとするのはまたしても親の堀。を鳴き、上図から打としてイーシャンテン。
すると石橋は堀の動きを見てか、場に1枚切れのを残し、ドラをリリース。どちらが先にテンパイするか。
今度は石橋が先にテンパイした。待ちで山には3枚残っている。
しかしそう簡単には出ないのが本日の選手たち。例えば多井は上図の手から現物のを抜いて完全撤退。となると引けるかどうかに注目が集まる。
引いた。裏はなかったが、リーチツモピンフ赤で1300―2600のアガり。親被り分を取り戻した。今日の石橋はやってくれる、そう思わせてくれるアガりだった。
東3局。
続いては多井が親番。多井の親もなかなか終わらないことで有名だ。一息つく間はない。
最初のツモは。打として、ホンイツを見ながら手を進めるという感じだろうか。
すると、堀の第一打をいきなりポン。ドラの一を早々に切ってホンイツに全速力で向かった。ホンイツのみの2900になってもおかしくないものの決断がいい。攻めるときは真っ直ぐ攻める多井、周りは何かもう一つ打点(5800になる要素)があるのではないかと思いそうである。
やを抱えている堀はさらに攻めにくくなった。字牌を鳴かれて進められたら楽にさせてしまう。