新春バッチバチの女性卓 伊達朱里紗が全員テンパイのオーラスを制す!【Mリーグ2022-23観戦記1/3】担当記者:ZERO/沖中祐也

 

さらに日向も【5ピン】【8ピン】待ちでテンパイ!

取り残された瑞原が祈るように牌山に手を伸ばす。

「リーチ!」

なんとか間に合った。2600オールでもツモればトップ目に立てる。

「殴り合いが楽しかった」と語る瑞原か――

今こそチームに貢献したい岡田か――

耐えに耐えていた日向か――

それともやはり山6の伊達か――

4人とも両面待ちのめくり合いとなった。
おそらく全員オリないので、誰の待ちが最初にいるかだけの坊主めくりだ。

魂の運ゲー

麻雀はつくづく不自由なゲームだ。
一度に1枚ずつしか牌を入れ替えられないし、テンパイしてめくり合いになったあとは神に祈るくらいしかやることがない。

女性たちが普段見せない真剣な表情で牌をめくり、そして自分の河に置く。
理不尽だろうが僥倖だろうが、結果をただただ受け入れる。
麻雀打ちたちはこれまでも、そしてこれからもずっとその作業を繰り返していくのだろう。

めくり合いは全国に流れ、人々は固唾を呑んで見守り、そしてその結果に熱狂する。
それが麻雀の特徴であり、麻雀の愛すべき部分だ。

そういう意味で全員がテンパイしたこの瞬間は麻雀の醍醐味を体現していたと言えるのではないか。
魂のめくり合いの決着は一瞬だった。

 

 

「2000は2600」
伊達の申告に日向が肩を落としながらも納得した表情で「はい」と払う。
またトップは取れなかったのは残念だが、やり切った気持ちが伝わってくる。

結局はまた伊達がトップをかっさらっていったものの、全員勝ちたい気持ちが打牌から伝わってくる、良い半荘だった。
この日、2試合目の高宮がトップを取り、格闘倶楽部はデイリーダブル。

なんと難攻不落のABEMASをまくって首位に立った。
上下が分断されているように見えるが、まだ40試合以上残っており一波乱二波乱はあるはず。

レギュラーシーズンの生き残りをかけた戦いは、熾烈を極めていく。

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