狂戦士は、進化を続ける 高宮まりが問いかけた、第一打「東」の意図【Mリーグ2022-23観戦記1／16】担当記者:江崎しんのすけ

が一枚も顔を出さないまま8巡が経過する。
そしてなんと日向が待ちで追いつきリーチ！

KONAMIファンの方はなんとも嫌な予感のする展開だったかと思うが…その予感が的中してしまう。

あれだけ残っていたを、しかもをツモったのは日向だった。
1,000-2,000と打点こそ大きくはないが、高宮にとっては打点以上に痛いアガりとなった。

東3局、良い手は入っているのにあと一歩でアガりを攫われてしまう高宮。
親番での配牌がこちら。

これまで程ではないけれど、整っている十分戦える手だ。
親なのでダブに期待しつつ、とりあえずから切りそうだが、高宮はなんと第一打を、二打目をとした。

画面越しで見るには細かな違いだが、→と→では同卓者からの印象がだいぶ変わってくる。

から切るということはダブを見なくても良いくらい打点・形が見込めている可能性が高く(少なくとも他の字牌を持っている可能性は低い)、数巡後に親リーチが飛んできても何ら不思議ではない。

実際は愚形残りのリャンシャンテンなのだが、この切り順を見て他家も対応する。

トップ目の日向は自身の手は高宮に立ち向かっていくほどの価値がないと判断し、2巡目から字牌を抱えターツを払っていく。

優は4巡目に高宮の現物のを引き、手牌に抱えを払っていく。
対局後の検討配信では、この高宮の切り順を警戒し、自風のも鳴かない構想だったと語っていた。

瀬戸熊は手をやや広げつつも、高宮の安牌は手に収める。

高宮の「」が他家に主張する。

「戦える奴だけが前に出ろ」と。

今までの高宮にはなかった、しかしまさにベルセルクの一打を魅せる。

他家が対応している間に、高宮はのトイツを払い形を良くしていく。リャンメン・シャンポンのイーシャンテン。

ここまでは高宮の思惑通りに進んでいた。
しかし最初にテンパイを入れたのは高宮ではなく…

優だった！
整っていなかった優の手は5巡の間に(ドラ)→→→と引き七対子のテンパイに。

高宮の安全牌として残していたが今度は絶好の待ちとなっていた。
ダマテンでも12,000点だが、戦闘民族は満足しない。

単騎でリーチをかける！

このリーチに対して、迂回しながら役無しダマテンを入れていた高宮だが勝負にいけるテンパイを組めず

優がをツモる。
リーチツモ七対子・ドラドラ・赤赤の4,000-8,000を炸裂させる。

高宮は痛恨の親被り。
持ち点を11,000点まで減らし、ラスに転落する。

その後も果敢に攻め続けた高宮だったが、アガりになる1牌が遠く点数を減らし続けた。

リーチをかけても

直後にかわされ

親の先制リーチに鳴いて対抗するも

最後は当たり牌が出ていく形となり放銃

最後の親番までまとまった手が入るも…