狂戦士は、進化を続ける
高宮まりが問いかけた
第一打「東」の意図
文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2023年1月16日
第1回戦
東家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
南家:瀬戸熊直樹(TEAM雷電)
西家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:日向藍子(渋谷ABEMAS)
Mリーグ2022シーズン1月16日第一試合。
KONAMIからは個人4連勝がかかった高宮が出場した。
今シーズンまだ誰も到達していない4連勝に王手をかけた高宮。
ただ直近の好調とは裏腹に、この試合では久々の苦戦を強いられることになる。
東1局、6巡目、高宮の手牌。
4トイツの七対子リャンシャンテン、かつ西家なので・ホンイツが狙える手。ただドラがでドラの受け入れもある。
高宮の選択は
打のリャンメン固定。七対子のみ断ち切り、将来危険になりそうなドラ周りのを処理する。
今シーズンから打ち筋を調整しているという高宮だが、ここまでの数値から見るに「平均打点を維持しつつ、副露率を上げる」ような調整を入れているかのように思われる。
この局面での選択も打点を確保した鳴きを主軸とした手組みになっており、字牌を抱えて進行できるおかげで守備力も確保されている。
直後、日向が切ったをポンし打。
2巡後、を暗刻にして打。
高宮の捨て牌はこうなっている。
マンズ・ソーズのターツを落とした後に初牌の中を手出ししてピンズが余ったとなれば、他家からはピンズのホンイツ、3,900~8,000点クラスの手に見えるだろう。
この局、高宮の前に立ちはだかったのは日向だった。
高宮とは対照的に門前で手作りをしていた日向だが、13巡目にイーシャンテンとなる。
ドラドラ・赤赤のチャンス手だが、巡目が遅く、浮いているが高宮に通っていない。高宮は西家なのでロンと言われれば満貫は覚悟しなければいけない牌だ。
ドラを1枚放すことになる打なども考えられたが、日向は少考の末、を切り出していく!
このを高宮はポン!
実際にはまだイーシャンテンだが、他家からは・・ホンイツの満貫以上テンパイに見える。
そのすぐ後、日向は待望のを引き入れテンパイ!
待ちのリーチをかける。
同巡、瀬戸熊はリーチ宣言牌のを合わせ打ちする。
高宮がこれをチー。ようやくテンパイにたどり着く。
待ちは。2者ともにリャンメン待ちだが残り枚数は日向が2枚、高宮が1枚とわずかだった。結果は…
最後の手番で日向がをツモ!
そしてなんと裏ドラが!
リーチツモ・ドラ・赤赤に裏ドラ3枚が加算され4,000-8,000のツモアガりとなる。
東2局、今回も高宮の手が良い。
絶好のを引き、待ちのリーチを4巡目にかける。
このがなんと山に7枚残っていた!
実況席もほぼ高宮のアガりかのように話していたが…