麻雀解説などで鋭い解説をしてきたレジェンド・古久根英孝。
ロングゲームとなった1月6日の第1試合で気になった部分とは?
■永井さんのカン7mリーチはもったいない
東1局、永井さんに4巡目カン
テンパイが入る。タンヤオ、ドラ3、赤1、ダマテン。まあこれは普通なんだけど、次巡ツモ切りリーチしちゃうんだよね。これが意味がわかんないんですよ。倍満でもツモりにいってるのかな?っていう感じだよね。手変わりが少ないからリーチ、だとちょっとプロっぽくない。印象としては今までかなり上手くいってるから、荒くなってるのかなっていう。あくまで印象ね。
もしダマテンだと、日向さんがチンイツにならなかった。ピンズのリャンメンとカンチャンの1シャンテンになるし、そのときの余り牌って
か
なんで、そもそも
で振り込んでるかもしれない。
チンイツになったのはたまたまかもしれないけど、印象としては乱暴なリーチに見えるかな。ちょっともったいない、リャンメン手変わりはいくつかあるから。
■長所が消えた打ち方になってしまった醍醐
東1局1本場、醍醐くんが3巡目に
ポンのダブルバックの仕掛けをするんだよね。でも。これは鳴きの手順として無いかなって感じかな。これってとにかく親を落とすというかわし手のつもりで鳴いてるんだと思うけど、ポンしてまだ2シャンテン。その間にリーチってこられたら、オリることになっちゃうよね。実際そうなっちゃったし、鳴きの手順としてはもう1手進んでからじゃないと厳しいかな。
仕掛け出しが早い上に、
がネックじゃないんだよね。リャンメン3つの手牌で、![]()
は必ず残るし、なんなら
は対子落としでいいわけだから。
醍醐くんはこういう手も打つんだと思うけど、これはちょっと悪い打ち方になっちゃってるような気がするよね。門前で深い打ち方をするとすごくいいんだけど、全く長所が消えた打ち方になっちゃってる気がする。
東2局2本場では7巡目に赤ドラあるカン
待ちの手でリーチしていますけど、醍醐くんって本当はそういう打ち方をしないんですよ。良い形になるまで我慢して作っていくんだけど、点差が離れすぎてちょっと焦るというか、気持ちが入らなくなっちゃったのかなあ。ドラドラだからこそ大事に打ちたい。これがカン
とかだったらまあアリかなと思うんですけど。
■鳴きの手順が良かった萩原
東1局2本場、萩原さんが3巡目に
をポンして1シャンテン。これが鳴きの手順で、鳴きの基本的な仕掛けだしって感じかな。さっきの醍醐くんのとは極端に違う。見てる人には違いがあまりわからないかもしれないけど、醍醐くんのは一手早くて、萩原さんのはドンピシャ。シャンテン数と手牌構成で大きく違うって感じかな。
ちょうどいいタイミングで出てきたから面白いなと思ったね。
手順にはね、「門前の手順」と「鳴きの手順」ってあって、鳴きの手順の方が曖昧なんで難しいんですよ。だからどこから鳴くかっていうのが、非常に大事なポイントになる。視聴者の方にはとても良い参考・教材になるんじゃないかなと思いますよ。醍醐さんの手も、メンツが1個完成していればポンしてもチーしてもいいかなと思う。
ただ、受けができると思って仕掛けると、リーチこられたらすぐ辞めちゃうんだよね。そうするとかわし手の本来の意味が無くなっちゃうんで。かわし手は行ききって、とにかくかわすってことに特化しないと、全く逆効果になっちゃうかなって気がします。
■永井のリスクヘッジを評価
東2局、永井さんは5巡目で![]()
、![]()
の1シャンテンになっているんですよ。そこで
を先に切っているんですけど、そのときの余剰牌が
なので、手順は
切り。だけど
を先に切っているのは![]()
のリスクヘッジをしてるんですよ。かつ、
の先切りで
を出やすくする。
ここはとても優秀なんですけど、一手だけ間違えているのが、
をツモ切っちゃったの。
ツモ切らないで手出し
にして、リーチの時に手出し
にする。
切りから手出しを2回出すことで打
を1シャンテンに見せたほうが得なんですよ。1シャンテンの牌が
の手出しなんで、普通に![]()
や![]()
は読み筋に入る。
これってちょっと面白いですよ。普通の局のように見えるけど、永井さんの技術がまあまあ出てる。そうじゃないと多分
切りのリーチになっちゃう人が多いと思う。平和の手順としてはかなり優秀なので、視聴者の方も、プロの方も参考にするべき、良い教材になると思いますね。
あと、東2局4本場の
を切って
単騎待ちの七対子のリーチはすごいですね、びっくりした。
単騎でリーチすると思ってたから。かなり実戦的なんだなという印象です。これは理に適ってますし、打てるなった感じがしました。普通は
単騎でリーチしちゃう人がまあまあいると思いますけど、ちゃんと立体的に見ていて、今まではただツイているだけじゃないなって思います。
■修正されたかに思えた醍醐のメンタル
東4局、醍醐くんに赤ドラのカン
待ちテンパイが入りますけど、東2局2本場のときと違って今回はテンパイ取らないっていうのは、メンタル面が修正されたのかと思ったんだよね。
このテンパイ取らずはいいと思うんだけど、次のツモ
でカン
待ちテンパイを取っちゃったのがちょっと解せない。
というのがね、
を切ってるんですよ。だから普通は、テンパイを取るならリーチがいいのかなというのと、リーチしないなら仮テンも取らずに
をツモ切るほうがいいと思う。
の下と
引きを狙うのが、テンパイ取らずの打法かなっていう感じです。
これね、カン
待ちのテンパイを取らずに
をツモ切っていると、次巡に
を引いて![]()
のリーチになってるんですよ。だから局面が全然かわっちゃう。なんていうか、メンタル面が調子悪かったんじゃないかなあ。結果論だとカン
即リーチがよかったんだね。
■日向さんは2mをポンするべき
南4局、永井さんが1000-2000条件とかになっているから、日向さんは全力でアガリに行かなきゃいけない局面なんだけど。9巡目に
バックの
ポンをしなかった。これ、ポンしない意味がわかんないんだよね。ドラが
で![]()
ターツが残っちゃても難易度高いし、![]()
のシャンポンが残る手順になってるでしょ。どちらにせよ萬子の対子はネックなんで、![]()
は必ずポンするべき。オーラスに限り、この手順が使えるんじゃないかな。これが東1局だったら鳴かないけど。
これ
ポンから入れば
もすぐにポンできて、多分アガってると思う。これを鳴かないのは、鳴きの練習をしたほうがいいかもという印象ですかね。

飯盛裕美子(いいもり・ゆみこ)1989年6月7日生まれ(平成元年)広島県出身。
創形美術専門学校卒業後、アニメーション制作会社、雀荘店員、グラフィックデザイン事務所、建築会社等を経て、現在は赤坂麻雀ラウンジぷろすにマネージャーとして従事。その他麻雀大会や麻雀イベントの運営、持ち込み企画など精力的に活動している。















