ゼウスがドリブンズを救うまで 鈴木たろうが夢を見せるまで【Mリーグ2022-23観戦記1/28】担当記者:後藤哲冶

小林の2着浮上への条件は3900の出アガリか、700、1300以上のツモアガリ。
ピンフのターツが足りた小林は先に【5ピン】を切るかとも思われたが、これを残す。
リーチピンフツモはOKだが、出アガリが足りない。であれば打点アップにつながる――

赤引きは逃せない。
三色変化もあるこの【5ピン】は、小林にとっては当然の残しだったか。

たろうは満貫ツモで3着、跳満で2着という条件で、打【7ピン】
【9ピン】が2枚切られた上に、この手は何かしらの手役が絡まなければ条件はクリアできない。
タンヤオにならない【7ピン】【8ピン】ターツを、先に外して下の三色を強く見た。

先制リーチは小林。
【6ソウ】を引き入れて狙い通りピンフ赤1のテンパイ。
出アガリでも、ツモでも条件クリアだ。

なんとか手牌を育てて、タンヤオ高目イーペーコーのテンパイに辿り着いたたろう。
もちろんこれをリーチで追いかける……!

この両者のめくり合いは。

たろうのツモで幕を閉じた。
高目の【8マン】でなくとも、【赤5マン】なら条件クリア。

南1局の親番で大きく点数を伸ばした堀がトップ。
1戦目の岡田が悔しい3着の取り方だっただけに、チームとしても大きなトップ。

一方、チーム6連勝がかかっていたパイレーツ小林は悔しいラス。
それでもこの5連勝で大きくポイントを伸ばせたパイレーツは2位という好順位だ。

さて、最後に今日の対局の最終局面、待望の【赤5マン】をツモり、1つ着順の上がるアガリを果たしたたろうの表情を見て欲しい。

……願わくば。
レギュラーシーズンの最終盤で、大胆な選択で同じように着順を1つ上げるアガリでトップを掴み取ったたろうの姿が少しでも。達成感と歓喜に包まれていて欲しいと、切に願う。

ドリブンズファンはいつだって。
あなたに“夢を見せて欲しい”と思っているはずだから。

 

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