もう3年前になるかな。
一度だけ一緒に麻雀を打たせていただいたことがある。
萩原さん、土田さんという緊張しかしない3人だった(笑)
『人柄がいい』
という言葉は咲さんの為に作られた言葉ではないだろうか?
ほぼ初対面の自分にも気さくに話しかけてくれて、麻雀中もたくさん咲さんの思考を話してくれた。
緊張しすぎてて、ぎこちなかったこの時。
月日が流れた現在。
筆者は成長していた。
河野『咲さん! 渚のリーチにサインをいただけないでしょうか‥?』
黒沢さん『ごめんなさい。サインだけは書けないんですー。なーんて冗談ですよー! 嬉しいなぁ! ぜひ書かせてください!』
冗談を言ってもらえるようになりましたー!!
この会話、実は今回の記事に書く日の一コマ。
こちらこそ嬉しすぎましたからね。
いつか咲さんにもっと仲良くなって
『直也ー』と言われるのが密かな目標なのをここにだけ書いておく。
ちなみに今はまだ河野さんだ。
皆様こんにちは!
最高位戦日本プロ麻雀協会の河野直也です!
今回の究極の決断は自身が解説した1月26日の第2試合!
それでは早速スタート〜!
今シーズン2度目となる全員女性対決。
終盤戦の口火を切るのは果たして!?
場が大きく動き出したのは東4局。
TEAM雷電黒沢が親で9600、4100オールと一気に三者を引き離し、迎えた2本場の配牌がこちら。
さて
皆様にはこれからこの配牌が6000オールになる全貌をお見せしよう。
時に美しく、時に凶暴な──黒沢咲の歩んできた麻雀道、とくとご覧あれ。
黒沢の手が止まる。
7巡目。
形だけ見るとペンとペンのイーシャンテン。
Mリーグファンの皆様はすでにご存じだと思うが、黒沢は門前打点派である。
仕掛けて手を進めることが極端に少なく、自分の満足いく打点や形を作り、相手が届かない場所まで逃げ切ったり、ビハインドから後方一気に駆け上がったり、とどの位置にいても油断のならない選手である。
と、攻撃面がフューチャーされやすいが、実は守備面でもかなり危険察知能力が高い選手。
自分の手牌とのバランスを見極め、リーチのみならず仕掛けやヤミテンにもしっかり対応している。
『黒沢さんみたいな選手になりたいです』
『黒沢さんの麻雀が好きです』
麻雀を教える機会が多い筆者はこのフレーズを生徒さんからよく耳にする。
黒沢さんなら鳴かないよね!
黒沢さんならテンパイ取らないよね!
打ち方を知ってもらえてるというのは一つの表現力の高さ。
色んな打ち方があるから麻雀は面白いを体現している、生粋の麻雀プロ。
それが黒沢咲だ。
打点や形、とても黒沢のお眼鏡にかなう手牌ではないのだが、どちらも選べないことと、親での大幅なリードがあることから、ここは2枚切れ、押し返す為の安全牌でとっておいたをリリース。
特技ドラ(赤)引き発動。
待望の打点の種、を引いて、よしこれで満足いくかと思っていたら打ち出したのはと、ここで2シャンテン戻し。
攻撃的な意味では、黒沢はおそらくペンチャンをどちらも払ってマンズのとでいい形を作って行こうと考えてたんじゃないかと思っていた考えていた。
だが
後に気付く‥
この選択はさらに先の先を読んでいた選択だということに‥
東4局0本場にリーチ負けをして苦しい点数となっていた伊達が絶好のを引き入れ、待ち、高めのはドラで一盃口の役もつく勝負手のリーチ。
山には4枚と十分すぎる枚数が残っていた。