DEAD？ OR ALIVE？　園田賢の表情が語る天国と地獄の狭間【Mリーグ2022-23観戦記2／6】担当記者:徳岡明信

ここで魚谷からのリーチが飛んでくる。
宣言牌は園田がアガれない方の…。

園田も片アガリの1000点じゃあさすがに押せない筈だ…。
すぐにと中抜いていく事になりそうだ…。

いやいや、今宵の園田はひと味違うぞ。
魚谷のリーチを受けて一発目に僥倖のツモ！

(あっぶね～…)

お値段以上の価値のあるアガリを手にした園田。
続く東3局も

自風のが配牌で暗刻だ。やドラのが重なれば満貫クラスまですぐに育ちそうだ。

しかし打点を欲ばるだけが正解では無い。
しっかりと形を優先してリャンメンのリーチに辿り着いた。
リーチ＋1翻のリャンメンリーチであれば文句無しだろう。

親の内川のリーチ宣言牌のを捉えて園田の3連続アガリ。

(裏ドラ乗らんかぁ～…。まぁうっちーのリーチも交わせたし良いでしょう…。)
打点こそ安いものの3連続アガリで勢いに乗る園田。
もし麻雀に流れというものがあるのなら完全に来ているように見える。

いや、園田に流れは関係ない。
この後もしっかりとやれる事をやって、目の前の期待値を追っていくだけだ。

稼ぎ所の園田の親番、東4局に入る。

チャンタ三色がくっきり見えているイーシャンテンの園田。
2巡目の切りも待ちの布石になっている。
この大物手、成就すれば大きくトップに近づける。

しかし先にリーチを放ったのは内川。
ドラドラ赤のカン待ち。園田が喉から手が出る程欲しいだ。

親番、高打点のイーシャンテンとは言え園田は甘えない。
浮いている、共に内川に無筋でトップ目という点棒状況も加味してここはを切ってオリの選択。
この辺りの園田の状況判断はどんな苦しいチームポイント状況の中でも冷静だ。

逆にここで真っすぐ向かっていったのは優だ。
と戦闘民族の名に恥じぬ押しで待ちの追いかけリーチに辿り着く。

を一発で内川から討ち取り8000の加点。

（園田さんだけが主役じゃないんですよ！）
優の持ち味である押しの麻雀が見事に発揮されていた局になった。

逆に痛恨の放銃となってしまった内川。
第1試合にチームメイトの岡田が紙一重の４着に沈んでしまい、これ以上下位のフェニックスとドリブンズに差を縮められてしまうとセミファイナル進出が怪しくなってきてしまう。

園田が微差のリードで折り返した南1局。

5巡目にドラドラの園田がを引き入れてカンでテンパイ。
好形に組み替える選択は取らずにそのまま即リーチと出た。
は山に２枚。ここでの満貫ツモは背後に潜む優を再び引き離して有利な展開を作れる。

親の魚谷も最後の親で黙っている訳にはいかない。
567のタンピン三色のイーシャンテンで猛烈プッシュを重ねる。

園田からツモ切られたを渋々ポンして高め5800のテンパイを取った魚谷。

後は園田VS魚谷のめくり合いだが…